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複合プリンタの販売動向 日本HPが台数でトップを堅持

2003/07/14 16:51

週刊BCN 2003年07月14日vol.998掲載

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の複合インクジェットプリンタが好調だ。6月30日-7月6日のBCNランキング週次集計では、日本HPが販売台数シェアで35.6%と首位。次にセイコーエプソンの27.2%、キヤノンの27.0%と続く。だが、販売金額シェアで見ると、首位はキヤノンの32.9%で、日本HPは31.4%に甘んじる。エプソンは24.3%。

金額シェアはキヤノンが優勢

 複合インクジェットプリンタは、昨年12月の月間集計では販売台数がインクジェットプリンタの7分の1強しかなかった。これが、6月30日の週では約3分の1にまで拡大。プリンタに、スキャナやコピー、ファクスなどの機能が組み込まれた複合機を受け入れる市場が急速に立ち上がってきた。 直近では、5月12日の週の販売台数を100とすると、夏商戦に突入した6月30日の週は150まで増えている。日本HPが台数トップシェアを堅持しているものの、キヤノンやエプソンの追撃も激しく、三つ巴のシェア争いが続く様相だ。機種別では、日本HPの「PSC 1210」(実売平均価格1万8900円)が台数シェアで16.5%、同「PSC 2150」(同2万9100円)が16.2%と、1位、2位を占める。

 一方、金額シェアでは、キヤノンの「ピクサスMP700」(同3万9900円)が18.2%で首位。続いて、台数シェアでも2位の日本HP「PSC 2150」が金額シェア16.7%、エプソンの「CC-600PX」(同3万2400円)が12.9%と続く。複合プリンタは、用途の広さや使い勝手の良さが受け入れられつつあるのに対し、通常のインクジェットプリンタの主流は、写真画質の追求や印刷速度の速さという機能特化に集約していく方向にある。
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