店頭流通

ソフマップ 中古パソコン販売、04年度上期は11万台に フランチャイズ事業も加速

2004/11/22 18:45

週刊BCN 2004年11月22日vol.1065掲載

 ソフマップ(山科光男社長)は、2004年度(05年2月期)上期で中古パソコンの販売台数が新品パソコンの2倍近くに上る約11万台に達したことを明らかにした。中古パソコンの需要は、世帯普及率とともにパソコン上級者から中級者へと広がっている。同社では、自社店舗でのパソコンの買取・販売に力を入れるとともに、フランチャイズ事業の「ソフマップ・ユーフロント」を加速。今年度末で累計80店舗のフランチャイズ店を確保していく方針だ。

 今年度上期におけるソフマップの新品パソコンの販売台数は6万台弱。これに対し、中古パソコンはその2倍程度となる11万台に達した。パソコンの世帯普及率が高まったことで、パソコン需要の大部分が買い替えや買い増しとなっている。このため価格が安い「中古パソコンが買い替えの選択肢の1つにすることが当たり前になっている」(ソフマップ)という。

 同社の中古パソコン販売台数が上期で11万台と新品の2倍近くを達成していることは、機能面や価格面で中古パソコンのメリットが高まり、それが購入増につながっていることを表している。しかも販売店側にとって中古品は、新品パソコンと比べて粗利率が格段に高い商材であるため、利益を高めることにも貢献している。

 中古パソコン事業の拡大に向け、同社では買い取りおよび販売チャネルを全国規模に広げる。具体的には、フランチャイズ事業「ユーフロント」の拡大に力を入れている。これまでに買取・販売を行う標準型のFC(フランチャイズチェーン)については、「篠ノ井店」(長野県長野市)や「札幌店」(北海道札幌市)など6店舗、買取専業型は18店舗を構えている。エディオンとのリユース事業に関する業務提携では、第1弾として、このほどオープンした「デオデオ福岡東店」(福岡県福岡市)内にユーフロントを設置した。

 今後、薄型テレビやDVDレコーダーなどデジタルAV(音響・映像)機器の中古販売も加速させる。東日本では、中古パソコンの商品化を行うリユースセンターを新品の物流センターに併設し、「ソフマップ東京ロジスティクスセンター」として新品および中古品の物流機能の一本化を図るとともに、東京都板橋区から千葉県浦安市に移転した。

 中古品の商品化スペースは1.3倍に増床し、1か月平均で18万5000点で推移する中古のカスタマイズ業務を効率化した。さらに、今後拡大するとみられる薄型テレビやDVDレコーダーなどのデジタルAV機器のリユース化を拡大する体制を整えた。

 店舗展開では、東京秋葉原電気街にある「東京・秋葉原1号店Chicagoパソコン・デジタル館」をリニューアル。これまで1フロアの1コーナーだけだったデジタルAV機器の売り場を2階のフロア全体に拡大。DVDレコーダーを中心とした中古デジタルAV機器の品揃えを充実させた。

 リユース事業の売上高は、昨年度249億円。売上全体の22%弱を占めている。今年度は、リユース事業の売上構成比が1か月平均で全体の23-24%と1-2ポイントアップで推移している。06年度には昨年度の約1.5倍にあたる380億円まで引き上げ、売上構成比で26%以上を占める事業まで拡大することを目指している。
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