店頭流通

デジタル家電 “新3種の神器”、年末商戦も好調 主役はDVD・HDDレコーダー

2005/01/10 16:51

週刊BCN 2005年01月10日vol.1071掲載

 “新3種の神器”に位置づけられるデジタルカメラ、薄型テレビ(PDPテレビと液晶テレビ)、DVD・HDDレコーダーの3アイテム。昨年の年末商戦は、3アイテムともに順調に販売を伸ばした。しかし、3製品それぞれの成長率には差が出た。最も高い伸び率を示したのは、DVD・HDDレコーダーで、その次には薄型テレビ。デジタルカメラは3製品のなかで最も伸び率が低い結果となった。

 出荷台数でも、DVD・HDDレコーダーが急速に伸びており、デジタルカメラを抜く勢いを見せている。薄型テレビは家庭への本格的な普及がこれからだけに、価格が下がれば一気に販売が伸びる可能性を秘めている。デジタル家電の主役は、完全にDVD・HDDレコーダーと薄型テレビに移っている。

 図は、年末商戦期にあたる直近約1か月の3製品の販売台数指数をBCNランキングの週次データをもとに示した(2004年11月29-12月5日の週の販売台数をそれぞれ100とした)。

 11月29-12月5日の週から12月20-12月26日の週まで、3製品すべて右肩上がりの成長を持続。年末商戦後半の12月27-05年1月2日の週は、クリスマス商戦の後でもあり、帰省など年末行事などの影響で販売が鈍化。前週を下回る結果となったが、全体的に販売台数のレベルは上がっている。

 なかでも、DVD・HDDレコーダーは最も高い伸び率を示し、販売がピークに達した12月20-26日の週では、11月29-12月5日の販売台数に比べ、約70%増を記録した。デジタルカメラ、薄型テレビの伸び率が約25-35%増であることをみれば、そのニーズの強さが分かる。参入企業が増えたことやメーカーの生産能力の拡大により価格が低下し、値頃感が出てきたことが普及を一気に広めた理由だ。今後も価格は下がるとの見方が強く、ビデオからの買い替えが進むことで、当面は新3種の神器の中でDVD・HDDレコーダーが主役の座にとどまりそうだ。
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