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プロジェクタの市場動向

2005/01/17 16:51

週刊BCN 2005年01月17日vol.1072掲載

昨年12月は販売好調

ホームシアターニーズ取り込む

 プロジェクタ市場が好調だ。昨年10月の販売台数を100とすると、11月は22.9%増、12月は76.2%増。平均実売価格が10-20万円が中心の高額製品であるにもかかわらず、年末で需要が高まり好調な伸びを示した。

 図はBCNランキングの直近の週次データ(今年1月3-9日)によるメーカー別販売台数シェア。セイコーエプソンが49.1%で首位をキープしており、機種別でもセイコーエプソンのドリーミオ「EMP-TW10H」がトップとなっている。

 メーカー別ではセイコーエプソンが2位の松下電器産業の19.8%を大きく引き離しているが、機種別では、昨年11月29日-12月5日の週から12月20-26日の週までの4週間、松下電器産業の「カジュアルシアターTH-AE700」がトップだった。

 プロジェクタの方式には、LCD(液晶)方式と、DLP(デジタルライトプロセシング)技術の2方式がある。直近のBCNランキングによると、全体の66.7%をLCD方式が占め、残りの33.3%がDLP方式となっている。機種別販売台数の上位はLCD方式の製品が占めている。

 液晶プロジェクタは、現在のところ1家に1台というような製品ではなく、趣味・嗜好性が高いホームシアターを実現させるツールとしての特殊な製品。しかしベンダーでは、「大画面テレビとは競合しない新規で伸びる市場」(エプソン販売)として、手軽に大画面を楽しめるメリットで需要拡大を狙う。

 家電売り場では、ホームシアターコーナーを設けたり、テレビ売り場の一角に展示と様々。大画面で映画を観たいという顧客の要望に応じて、ショップ担当者は、テレビとは用途が違うことや、ホームシアターツールとしての活用の詳しい説明を行っている。映画を観ることが目的、という顧客にとってプロジェクタも1つの選択肢というわけだ。
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