店頭市場ピックアップ

レンズ交換式1眼レフデジカメの市場動向

2005/02/28 16:51

週刊BCN 2005年02月28日vol.1078掲載

キヤノン、ニコンがシェア争い

参入メーカー増加で市場拡大

 普及価格帯のレンズ交換式1眼レフデジタルカメラ市場は、キヤノン、ニコンに続き、昨年秋以降カメラメーカー各社の参入により拡大傾向にある。

 図は、直近のBCNランキング週次データ(2月14-20日)によるメーカー別販売台数シェアを表した。

 キヤノンが43.5%でトップ、次いでニコン35.0%となっており、2社がトップ争いを繰り広げている。製品別では、ニコン「D70レンズキット」がトップとなっている。

 コンパクトタイプのデジタルカメラは、1990年代後半から各社が市場参入を開始。画素数、小型・軽量化、大画面液晶など特色を出して強化を図ってきた。カメラ映像機器工業会の調べによると、00年のデジカメ国内出荷台数は294万9000台、03年には843万9000台に拡大した。しかし、04年は前年比1.3%増にとどまっており、普及が進んだことで市場成長率が鈍ってきた。

 その中で話題を呼んだのは、03年9月にキヤノンがプロ向けではないレンズ交換式1眼レフデジカメ「EOS Kiss Digital」を発売したこと。04年3月にはニコンが「D70」を投入し、普及価格帯の1眼レフデジカメの本格的な競争がスタートした。04年10月にはオリンパス、同11月にペンタックスが初心者層やファミリー層をターゲットに市場参入し競争が激化している。

 直近の週次データによるレンズを除く本体価格は、キヤノン「EOS Kiss Digital」、ニコン「D70」が7万円台、ペンタックス「PENTAX *ist DS」、オリンパス「E-300」が8万円台で、このクラスは10万円を切る価格に突入している。

 コンパクトタイプの需要は一巡したと言われており、デジカメの買い替え、買い増しの際に普及価格帯のレンズ交換式1眼レフカメラを購入するというユーザーも増えているようだ。
  • 1