店頭流通

トランセンド・ジャパン ポータブルストレージを強化 今年中に直販サイトを開設

2005/02/28 16:51

週刊BCN 2005年02月28日vol.1078掲載

 台湾に本社を置くメモリモジュールやフラッシュ製品、周辺機器メーカーであるトランセンドの日本法人トランセンド・ジャパン(渡邊春敏社長)は、デジタルカメラの画像をパソコンを介さずに管理できるポータブルストレージ製品の強化を図る。現在の店頭販売はヨドバシカメラ、ビックカメラのほか東京・秋葉原のDIYショップが中心だが、今年中に直販サイトをオープンする。直販を加えることで今年度(2005年12月期)売上高80億円(昨年度実績は50億円)を目指す。

 昨年9月に主にデジカメのプロユーザーをターゲットにデータストレージ機能を中心としたポータブルHDD(ハードディスクドライブ)「フォトバンク」の20GB、40GBの2種類を発売。さらに、昨年10月にデジカメ一般ユーザーをターゲットとして2.5インチカラー液晶画面搭載し、ミュージックプレイヤーやボイスメモ機能も搭載した「デジタルアルバム」のHDD20GBを発売した。そのほか、MP3プレイヤーを主な機能としたフォトプレイヤーも開発中で、ストレージの製品ラインアップの拡充を図っている。

 現在、飛鳥やセイコーエプソン、ニコンなど数社からデジカメの画像をパソコンを介さずに管理できるポータブルデータストレージ製品が発売されているが、参入企業は少ない。同社のデジタルアルバムは、「1.8インチのHDDを採用することで、筐体が231グラムの小型・軽量化」(中島克之・営業第一部部長)を実現。同時にコンパクトフラッシュ(CF)、SD、マルチメディア、スマートメディア、メモリースティックなどマルチカードリーダーを採用し、リモコンや海外対応ACアダプタを標準装備しているため「旅行先でもテレビに接続して写真を見られる点で差別化を図っている」という。さらに、店頭では、同社の「高速SDカードやCFのブランド効果が強み」として、これらの「波及効果による指名買い」が中心になっているという。

 まずは「ヘビーユーザーから一般ユーザーへ段階的に浸透させていきたい」としており、コンシューマへ浸透させるためには、「さらに小型のHDDを搭載し、より軽量に製品化する」ことで、一般ユーザーへの訴求を本格化させていくとしている。
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