店頭流通

日本エイサー ノートPC販売を強化 来年度売上高、2倍の60億円をめざす 最新スペックを大手より安価に

2005/11/21 18:45

週刊BCN 2005年11月21日vol.1114掲載

 日本エイサー(詹 國良社長)は、ノートパソコンの販売戦略を強化する。来年度(06年1-12月)は、04年と05年に投入したフェラーリ公認ノートパソコンをコーポレートイメージ製品として前面に打ち出していくほか、5月までにノートパソコンの新製品5機種を追加投入する計画だ。これにより「来年度の売上高は、今年度見込みの30億円から2倍の60億円に引き上げたい」(詹社長)考え。国内ノートパソコン市場のシェア争いでは「07年に7位内に食い込みたい」(同)としている。

 日本エイサーは、02年以降コンシューマ向けのノートパソコンの販売を休止していたが、04年10月にフェラーリ公認ノートパソコン「フェラーリシリーズ」を投入。今年9月にもフェラーリシリーズの新製品の販売を開始した。現在「フェラーリシリーズ」は、ベスト電器、ヨドバシカメラ、ソフマップほか計6社で取り扱っているが、店頭での反応が好評なことから、来年度から新たにノートパソコンの新製品5機種を投入し、コンシューマ向け事業を加速することにした。

 これに合わせて「既存の販売チャネルを継続するほか、新たに大手販社2-3社を追加したい」考えで、販売チャネル拡大に力を入れていく。「07年には販売チャネルを10社に拡大する」(詹社長)ことを目指している。

 追加投入するノートパソコンは、「Aspire 3000」シリーズなど5機種。エントリーモデルで8万9800円程度を予定しており、「大手メーカーとの比較で2-3万円安価で提供する」ことを訴求し、バリューモデルを強みに拡販していく。

 なお、台湾に本社を置くエイサーグループは、00年から02年にかけた再編により旧体制の自社工場による生産から、商品力を高めてブランディングに力を入れるために完全ファブレスメーカーへと方針を転換。日本エイサーは、02年に不採算製品の整理を行い、モニター製品にフォーカスした事業展開をしていた。
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