店頭流通

イーフロンティア デジカメユーザーへの提案強化 画像、映像関連ソフトの拡販で

2006/06/05 18:45

週刊BCN 2006年06月05日vol.1140掲載

 イーフロンティアグループは、画像・映像関連ソフト、オーディオビジュアルソフトの拡販に注力する。

 画像・映像関連ソフトでは、グループ企業のアイフォーが発売している「デジカメNinja」「acdsee(エーシーディーシー)」「nero」を強化していく。

 デジタルカメラが売れているにもかかわらず、画像や映像編集・管理ソフトは市場拡大していない。その理由として、「ユーザーがどのようにソフトを活用するのかわかりにくい」(鶴若敏行・イーフロンティア・メディア本部マーケティング部長)ことがあげられる。この課題を解決すれば、市場拡大の余地はあると同社ではみる。そこで、「このソフトを使うと、こんなことができる」という点を提案していく。

 拡販施策としては、「店頭よりもダウンロードを含むネット系チャネル販売が伸びているが、だからといってネット系のチャネルにシフトする考えはない」と断言する。店頭には行かないがウェブは見ている人、店頭に行かずウェブも見ない人、それぞれに合ったアプローチを試みていく考えだ。

 そのため、これまでにないチャネルを開拓する方針で、キオスクやGMSでの販売を視野に入れている。ただ、GMSで家電量販店のソフト売り場と同じような展開をするのではなく、「GMSに合った売り方があるはず」とし、販売方法を模索している。

 オーディオビジュアルソフトでは、インターネットラジオの録音ソフト「RadioTracker(ラジオトラッカー)」に力を入れる。今年3月の発売以来、当初の予想を上回る勢いで好調なスタートを切った。それを受けて、年間の販売目標を当初見込みの2万本から、5万本に上方修正。今後さらに注力していくことにしている。

 また、3Dグラフィックソフト「Shade(シェード)」の拡販にも力を入れる。同ソフトは、プロのユーザーが多く、敷居が高いとのイメージが強いが、実際は入門者向けの1万円前後の「ベーシック版が一番売れている」。シリーズ販売本数は「前年度比20%増」と好調だ。昨年夏、専門学校や大学を対象に実施した「Shade奨学金制度(Shadeを利用した優秀作品の作者に奨学金を給付する)」が奏功した。この取り組みを店頭で告知した結果、ターゲットの学生以外にも認知度が高まり、ユーザー拡大に結びついたという。奨学金制度は、今年も行う予定。
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