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ニコン、店頭で「D700」を見る滞留時間長く手応え
2008/08/25 18:45
週刊BCN 2008年08月25日vol.1248掲載
トップシェアより顧客満足度
―ニコンイメージングジャパン 梅林富士夫 取締役兼常務執行役員 営業本部長実はユーザーブログなどでは、ニコンの次期製品が早くから憶測されていた。6月に入って競合各社が相次いで、低価格モデルの新製品を発表していたからだ。
「当社はD3やD300という中・上級機種を揃えてきただけに、次はエントリクラスを出すんじゃないかと話題になっていた。ところが『D700』の発表直後から、『予想に反して、ニコンらしい本格的な一眼レフが登場してうれしい』という声があがりました。こういうファンが当社を支えてくれているんです」と相好を崩す。
ユーザーのニコン支持は、モノづくりだけで培われてきたわけではない。日経ビジネスが主催する「2008年アフターサービス調査」のデジタルカメラ部門では、4年連続満足度第1位。顧客対応を充実させるために、ショールームにはベテラン社員を配置し、再修理率改善、納品期間の短縮にも取り組んできた。緊急のトラブルなどに対応するため、故障したコンパクトデジタルカメラを午後3時頃までにサービスセンターに持ち込めば、当日の営業時間内にユーザーの手元に返すという「クールピットサービス」は3年の実績がある。外側を残し、内部一式をそっくり入れ替える。「サービスセンターの窓口に修理の経験豊富な社員を配置するからこそできるサービス」だという。
「ユーザーの信頼を得るために、地道な努力を重ねている。いかに顧客満足度を向上させていくかが、将来にわたっての課題だと思っている」と力説する。
8月初旬のBCNランキングでは、デジタル一眼レフの台数トップ10のうち、5機種をニコンが占める。10万円以下の普及モデルが多いなかで、30万円台の「D700」や20万円台の「D300」がひときわ異彩を放つ。現在のニコンの強さが、ここに結集されている。(文中敬称略)(取材/田中繁廣 文/鍋島蓉子)
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