本連載「頂上熱戦」では、2社のIT・家電メーカーに“同じ内容の質問”を投げかけ、その回答を紹介する。(上)では「製品戦略」を、(下)では「販売戦略」を問う。

Question. 販売戦略は?

【共通質問事項】
(1)拡販施策は? (2)Windows 7への期待は? (3)市場拡大のための取り組み



Answer.キヤノンMJ

(1)【拡販施策】今年の年末商戦では、販売ヘルパーに、俳優の岡田将生さんがCMで着ているジャケットと同じものを着用してもらう。当社の営業担当者に扮した岡田さんと同じジャケットを着ることで“あ、あれ!”というインパクトを与える狙いだ。マス広告と店頭を一体化した分かりやすいアピールができると期待している。店頭でも「写真や文字がきれいな“だけじゃない”WEBにも強い」という特徴を具体的に説明するために、実際にWEBページを印刷したものを見せるツールを用意している。

(2)【Windows 7】「Windows 7」の発売は、プリンタ市場にとっても期待が大きい。ユーザーがプリンタを購入する機会は、古くなったり、壊れたりだけでなく、パソコンを買い替えたことも大きなきっかけになるからだ。この年末にパソコン市場が、「Windows 7」の買い替えで動いてくれることに期待している。

(3)【市場拡大】今回の新製品では、美しい写真プリント、簡単・快適操作に加え、WEBプリントの不満を解消することをフックにしていることから、無線LAN対応については積極的にはアピールしていない。しかし、当社も主力の「MP640」などでは無線LANに対応している。プリンタの無線LAN対応は、ネットワーク化という視点ではなく、ケーブル不要という点で今後は重要なファクターになるとみている。そのほか、成熟化した店頭のインクジェットプリンタ市場を拡大していくために、SOHOを中心としたビジネス需要の掘り起こしに力を入れていく。

橋本圭弘 プリンティングソリューション企画本部 インクジェットマーケティング企画部部長

Answer.エプソン販売

(1)【拡販施策】今年も店頭に販売ヘルパーを投入し、販売を促進していく。そのほか、当社のカタログには一昨年からお勧めモデルに「まよったらコレ!」というマークを付けている。販売店で一番に勧めてもらうための目印にもなる。複合プリンタは、「EP-802A」に付けている。この機種の実勢価格は3万円前後で低価格ではないが、価格と機能のバランスがとれた、販売するメリットのある製品だ。そのほか、小型プリンタの新モデルでは、パソコンなしでもハガキが作成できる「E-800」に、キーボードの早見表などが付属した「使いこなしキット」を付け、数量限定で店頭で配る。また、新モデルの「E-600」「E-800」は、デジタルフォトフレーム機能を装備している。この機能を利用しながら、それぞれの展示機で製品の特徴を流していく。

(2)【Windows 7】「Windows 7」には期待している。パソコンを購入する際には、プリンタも一緒に買い替えようというマインドは、ユーザー心理としてある。その点では大いに期待したい。

(3)【市場拡大】デジタルフォトフレームの台頭で、写真プリントが減るのではないか、と危惧したこともあった。しかし、単純にプリント枚数が減ったわけではない。今回「Colorio me」シリーズの新機軸では、写真を楽しむことと、観賞した写真をその場でプリントするという楽しみを組み合わせた。小型プリンタ市場は、まだまだ一巡したというほどの台数規模ではない。テレビCMで新製品をアピールし、潜在需要を掘り起こしていくつもりだ。

鈴村文徳 マーケティングセンター プロダクトマーケティング部部長