店頭流通

マウスコンピューター 大画面27型ワイドの需要開拓

2009/12/03 17:00

週刊BCN 2009年11月30日vol.1311掲載

 マウスコンピューター(小松永門社長)は、PC用ディスプレイ市場において、今年末にシェア15%を目指す。現在同社は、「市場全体で約10%を占めている」(松山順一・チャネル営業統括部ビジネスパートナー営業部部長)状況で、12月中旬に投入する27型ワイドで大画面ニーズを掘り起こす狙いだ。ディスプレイ市場は、大画面ワイドへのシフトが進んでおり、同社の製品も「思った以上に大型のワイドが売れている」ことや、Windows 7搭載PCの購入を機に「モニタを買い替える」という需要を喚起していく。

 12月中旬からは、コンシューマ向けと法人向けに27型ワイドを投入する。それぞれブラックとホワイトを揃えた。市場では、すでにLGエレクトロニクス・ジャパンや日本エイサーが27型を投入しているほか、三菱電機や日本サムスンが11月下旬から販売開始するなど、各社は大画面化を進めている。同社も「いち早く27型の需要を取り込む」(松山部長)と意気込みを示している。今年度(2009年3月期)までに、コンシューマ向けの「Pro Lite E2710HDS」については7000台、「ProLite B2712HDS」は5000台の販売を目指す。

 これから年末に向けて「Windows 7搭載PCの購入を機にモニタを買い替える」という需要が見込めるほか、「今夏に買い控えていた人々が動き出すだろう」と期待を高めている。

 「ProLite E2710HDS」は、本体の左側にUSB端子を搭載し、周辺機器を接続しやすいように工夫したほか、消費電力を最大65%削減できる「ECOモード」を備えている。また、「市場ではコンシューマ向け製品でブラックが主流になっているなかで、ホワイトも揃えているのは当社だけだろう」(吉澤明美・マーケティング統括部プロダクトマーケティング部プロダクトマネージャー)というのも訴求点の一つとしている。

 法人向け製品「ProLite B2712HDS」は、ディストリビュータなどパートナーを通じて販売する。昇降スタンドが付いていることや消費電力を最大65%削減できることが大きな特徴。CAD、デザイン現場などをメインターゲットとするほか、結婚式場やパチンコ店などの案内表示機としての利用も見込んでいる。また、10月30日に施行された「国際エネルギースター5.0」を取得し、法人や学校に納入する際に求められる基準を満たした。

 店頭予想価格は、コンシューマ向けの「ProLite E2710HDS」が3万7800円、法人向けの「ProLite B2712HDS」が3万9800円。(田沢理恵)

コンシューマ向けの27型ワイド液晶ディスプレイ「ProLite E2710HDS」。左側面にUSB端子を二つ搭載している
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