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エヌビディア 3Dテレビで広がる Fermi採用のコンシューマ向けGPU

2010/04/15 18:45

週刊BCN 2010年04月12日vol.1329掲載

 エヌビディアは、2010年3月29日、コンシューマ向けGPUとして初めて「Fermiアーキテクチャ」を採用するフラッグシップモデル「GeForce GTX 480」と「GeForce GTX 470」を発表した。

「GeForce GTX 480」を紹介するスティーブ・ファーニー・ハウ・日本代表兼米国本社ヴァイスプレジデント
 スティーブ・ファーニー・ハウ・日本代表兼米国本社ヴァイスプレジデントが「世界最高峰の製品ができた」と自信をみせる「GTX 480」と「GTX 470」は、マイクロソフトの次世代グラフィックス テクノロジ「DirectX 11」に対応。テッセレーション機能、物理演算エンジン「NVIDIA PhysX テクノロジ」、SLIを構成して3面のフルハイビジョン3Dモニタと組み合わせることで、立体映像を5760×1080ドットで表示する3D Vision Surroundなど、最新のテクノロジに対応する。

 フラッグシップモデルから投入する戦略について、マーケティング本部の中村かおり・広報/マーケティング コミュニケーションズ シニアマネージャは、「ただ単に製品の販売を目的にするのではなく、まず最初に、最新のテクノロジをサポートする製品を投入することで、業界の水準を引き上げていくことが当社の責任だと感じている」と語る。とくにテッセレーション機能は「GTX 480」や「GTX 470」程度の性能がないとスムーズに働かない。中村シニアマネージャは「今回の発表によって、対応ゲームが増える」とみている。また、ミドルモデルは「2010年の後半に投入する予定」(同)と明かした。

 4月半ばに出荷を開始し、当面はPCゲーム用途を見込む「GTX 480」や「GTX 470」。しかし、「3D元年」といわれる2010年は、民生用の3D対応テレビが登場し、テレビとPCの融合はより一層強まる見込みだ。米NVIDIAは、2010年3月に「GeForce」GPU搭載のPCを3Dテレビに接続することで、3Dのゲーム、写真、映像をテレビの大画面で楽しめるソフト「NVIDIA 3DTV Play」を発表した。「今後は、リビングのテレビにPCを接続して、3D映像を楽しめるようになる。これらの高性能GPUが一般の人にも広がっていくだろう」(中村シニアマネージャ)とみている。(武井美野里)

3面のモニタで3D映像を表示することで、今までにない没入感を味わえる3D Vision Surround
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