スキャナ市場は活況を呈する状況が続いている。7月の前年同月比は販売台数で93.6%増、販売金額で99.5%増と、いずれも約2倍の成長を記録している。この盛況は、電子書籍のコンテンツを自作する「自炊」ブームが主な原動力になっているようだ。

 iPadをはじめ、電子書籍を閲覧できる端末が普及し始めたものの、肝心のコンテンツがまだ少ない。そこで、ユーザーが「それなら自分で作ってしまおう」と、雑誌や書籍を裁断してスキャナで取り込み、自ら電子書籍のコンテンツを作成する人が多くなってきている。自分で料理することになぞらえ、これを「自炊」と呼ぶようになった。「自炊」が盛んなほど、コンテンツの読み取りに欠かせないスキャナの市場が盛り上がってくるわけだ。

 とくに、ドキュメントを連続して読み取ることができる「シートフィード型」が市場をけん引し、販売台数・金額の前年同月比は17か月連続で前年実績を上回っている。

 7月のメーカー別台数シェアは、PFUが36.5%で1位を占め、キヤノンは29.6%で2位にランクインした。PFUの好調の理由は、ほぼすべての製品がシートフィード型であるからだ。競合のキヤノンもシートフィード型の機種を徐々に増やしており、7月時点ではその割合が37.8%を占めている。

 シートフィード型は、1枚ずつ読み取るフラットベッド型に比べると単価が高いが、大量のデータをデジタル化するには最適なタイプで、「自炊」派ユーザーに人気を集めているようだ。