キヤノン、エプソン、ブラザーと、インクジェットプリンタ上位3社の2015年新製品が出そろった。今年は、例年にも増して3社それぞれ特色のある製品を発売している。市場は販売台数の伸び悩みが続いて、販売金額は17か月連続で前年割れ。平均単価もジリ下げの状況でさえないが、新製品効果で市場を活性化できるだろうか。

 現在までのメーカー別販売動向をみると、キヤノンとエプソンの2社で販売台数シェア8割前後を占める寡占状態が続いている。8月のシェアではキヤノンが45.2%とトップで、エプソンが37.3%と続く。この2社に割って入ろうとしているのが、最後発のブラザーで、シェアは10.8%だ。

 年間シェア15%を目標としているが、2ケタシェアが安定的に確保できるようになってきており、年末商戦の結果しだいでは、目標に手が届きそうだ。

スマホ連携を重視するキヤノンの新ピクサス「MG7730」

 インクジェットプリンタ市場の現状は、機能の進化に行き詰まり感があり、デフレ状態が続いてきた。販売台数は前年を下回る場面が多く、市場は停滞気味。値下げで販売台数の落ち込みをカバーした結果、販売金額は17か月連続で前年を割れている。

 多くのデジタル家電で平均単価が上昇しているなか、インクジェットプリンタは単価下落が続いている。新規購入や買い換えを促す要素が乏しかったのがその一因だった。停滞している市場をどこまで活性化できるかは、今回、上位3社がとった戦略の成否にかかっている。