これからの時代(Era) をつくりだす存在となるであろう業界注目の若手経営者にフォーカス。そのビジネス観や経営哲学に迫ります。今回は「FastLabel・上田英介・代表取締役」を取材しました。
「革命」のインフラになる
AIはこれからの産業に革命を起こす要素技術になると信じる。一方で、AI開発の大部分を占めるアノテーションは労働集約型のアプローチが中心である。自身も教師データの作成にかかる莫大な時間を課題に感じ、その解決への思いが起業につながった。
高品質な教師データを生むアノテーションを、効率化するプラットフォームを提供し、AIの社会実装を進める。「ワクワクするような未来を実現するためのサポートができたらいい」。AIによる変革のインフラ的存在となることが願いだ。
技術で変化を加速させる
「世の中の変化を早くしたい」という思いがある。自動運転やドローンなど、今のペースでは社会実装の実現に数十年を要するイノベーションを自社のテクノロジーで前進させ、より豊かな社会をつくる。その視線は日本だけでなく、世界へと向けられている。
海外を見渡しても、アノテーションは発展途上の市場であり、主導権を握るプレイヤーはまだいない。「世界と戦えるレベルにある」。世界の変化を加速できる。そんな確信がある。
新たなフェーズに入った
昨今のAIの開発に求められるニーズを受けとめ、事業は着実に拡大している。優秀な仲間も集い、これまで以上のことができるようになった。「新しいフェーズに入っている」と確かな手応えを感じている。
最終的には「AIを搭載したシステムを動かすために、必要なものを全てそろえたい」。データの用意から、形成、AIモデルまで、顧客の求めるニーズを「オールインワンで応じる」ことが理想の姿だ。その第一歩として、アノテーション領域で「圧倒的なシェアを取りにいく」。AI業界を牽引する存在を目指し、着実に歩みを進めている。
プロフィール
上田英介
九州大学理学部情報理学出身。ワークスアプリケーションズで会計製品を開発し、LA支社で米国向けのAI-OCRサービスを設計。その後、英国のAI企業に転職し、MLOps製品の開発や、PMとして大手銀行向けにAI実用化を経験する。
会社紹介
2020年1月設立。AIデータプラットフォーム「FastLabel」を開発・提供する。MLOps環境の実装に加え、AIの教師データを作成するアノテーション作業を高速かつ正確に行うことが可能。そのほか、アノテーション代行サービスも提供する。