これからの時代(Era) をつくりだす存在となるであろう業界注目の若手経営者にフォーカス。そのビジネス観や経営哲学に迫ります。今回は「Asobica・今田孝哉代表取締役社長CEO」を取材しました。
ロイヤル顧客を作る
さまざまなコミュニケーションツールの出現や新型コロナウイルスの影響で、企業と消費者のデジタル接点の重要性は高まっており、マーケティングにおいて、オフラインとデジタルを組み合わせた施策が必須となってきている。
だが、マス広告を中心とした従来のマーケティングをから脱却できずにいる企業は多く、「顧客を起点としたマーケティングができていない」と指摘する。この課題の解決に向け、カスタマーサクセスプラットフォーム「coorum(コーラム)」を提供。デジタルを活用し、顧客満足度やリピート率を向上させロイヤル顧客を作る重要性を唱えてきた。
現在の30倍を目指す
大学生のときに起業することを決め、卒業後の進路は、事業を作るプロセスを学ぶために新規事業の立ち上げに携われる会社を選ぶなど、目標の達成のために必要な行動してきた。現在は、多くの顧客を抱え、従業員も100人以上になるなど高成長を遂げた。「業界でも評価していただき一定の満足感はあるが、まだできていないことも多い」と常に上を目指している。
10年以内に、時価総額、売上高、従業員数などを現在の30倍に拡大することを目標とする。そのために、企業のマーケティングの意識を顧客起点に変え、市場を拡大させると意気込む。
心を豊かにする企業を目指す
最近は、ECの発達により欲しいモノはすぐに購入でき、サブスクを利用すれば高価なモノを利用できるなど、モノで豊かさや満足を実感する時代ではなくなってきている。「これからは心の豊かさが重視されるようになる。そのためには、消費者がワクワクする体験を提供しなければならない。プロダクトを通じて、心を豊かにする世界一の企業になることがゴールだと考えている」。
自社のキーワードとして「熱狂」を掲げる。従業員とともに、仕事に情熱を注ぎ、自社の熱狂を顧客や消費者に届けることで、ワクワク感や楽しさを生み出す商品やブランドづくりを支援する。
プロフィール
今田孝哉
大学卒業後、2015年にファインドスターグループのスタークスに入社。営業を経験した後、CS領域におけるSaaSの立ち上げに従事。18年2月にAsobicaを設立し、代表取締役社長CEOに就任。
会社紹介
コミュニティ機能や分析機能などを搭載し、消費者のロイヤリティ向上を図るカスタマーサクセスプラットフォーム「coorum」の開発と販売、顧客体験の向上を支援するオンラインメディア「CXin」の運営を手掛ける。