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<BCN REPORT>2010年ビジョンに見る需要予測
2000/06/12 15:00
日本電子工業振興協会は、「2010年の電子・情報産業ビジョン」をまとめた。A4版327頁に及ぶ労作で、第1章マクロ環境変化と社会動向、第2章2010年のシームレスネットワーク社会像、第3章技術の現状と将来展望、第4章需要の将来展望、第5章提言──という構成。このなかで、電子・情報産業の直面する課題や将来像を描いている。日本がIT革命第2ラウンドにおいて巻き返しを図っていくためには、ここで指摘された課題に対し、産・官・学一体となって取り組むことが必要だ。ここでは需要予測の要旨を紹介する。(石井成樹●取材/文)
ネットワーク情報家電の時代へ
●シームレスなネットワーク社会
日本電子工業振興協会(電子協)は、2010年の社会イメージについて、「シームレスネットワーク社会」という言葉で定義している。
「個人や地域を意識せず、どこにいても、全世界の情報にアクセスできる超高速ネットワークインフラが張り巡らされている社会」というのが基本イメージである。「いつでも、どこでも、誰でも・何でも、誰とでも・何とでも、何でも・安心して・確実に、安価に」接続できる高速ネットワークインフラが世界を覆っているというイメージである。これを実現するための技術要件をまとめたのが図1である。
機器については、省電力化、小型化、多機能化、ユーザーインターフェイスの高さ、処理能力の向上が必要だとし、本論では、それぞれについて要素技術の現状、課題などを抽出、技術的飛躍(ブレイクスルー)の方向性も示している。
●中国が巨大パソコン消費国へ
こうしたバックグラウンドの分析を踏まえて、2010年の需要予測、生産予測を行っている。世界全体、国別の予測も行っているが、世界全体の生産金額予測を、1998年と2010年の対比で示したのが図2である。
この予測によれば、2010年には情報サービス業が954億ドル、情報ソフトウェア業が602億ドルとなり、2000年代のリーディング産業になるとしている。もっとも、この部分は予測値のデータのみを出しているだけで、どんな商品が含まれ、それぞれがどんな傾向を示すのか、などには触れていない。その点、いささかもの足りない印象を与えるかもしれない。
金額ベースでの順位予測では、3番手以降の2010年予測値として、電子部品763億ドル、通信機器381億ドル、コンピュータ本体298億ドル、パソコン251億ドル、コンピュータ周辺機器239億ドルと続いている。
パソコンについては、家庭用、ビジネス用、教育用に分類、かなり詳細な分析がなされている。図3は2010年の国別出荷台数予測である。ここでは、中国が7400万台で世界最大のパソコン消費国になると予測。その他の1億台と合わせ、発展途上国に販路を広げることが、パソコンメーカー生き残りのカギになるだろう。
●パソコンから情報家電へシフト
図4は、今後、大きく成長するだろうと期待されているエレクトロニクス市場における6つの領域を示したものである。
その領域とは、ネットワーク情報家電ソリューション、モバイルソリューション、EC(エレクトロニックコマース)ソリューション、ITS(インテリジェント・トランスポート・システム)ソリューション、電子政府、医療福祉・教育である。
もっとも市場規模が大きくなると見られているのがネットワーク情報家電ソリューションだ。ビデオとインターネット機能が融合した家電が、商品イメージとして提唱されている。2010年の合計出荷台数は約2300万台となり、金額ベースでは1.6兆円に達するだろうとしている。世界規模での金額予測は、1500億ドル規模になり、パソコンに比肩できるようになると見ている。
日本電子工業振興協会は、「2010年の電子・情報産業ビジョン」をまとめた。A4版327頁に及ぶ労作で、第1章マクロ環境変化と社会動向、第2章2010年のシームレスネットワーク社会像、第3章技術の現状と将来展望、第4章需要の将来展望、第5章提言──という構成。このなかで、電子・情報産業の直面する課題や将来像を描いている。日本がIT革命第2ラウンドにおいて巻き返しを図っていくためには、ここで指摘された課題に対し、産・官・学一体となって取り組むことが必要だ。ここでは需要予測の要旨を紹介する。(石井成樹●取材/文)
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