「良い知らせと悪い知らせがある。良い知らせは、新型iMacが量産に入り、4月には需要に見合う供給体制をとれることだ。悪い知らせは、コスト増大のため新iMacを値上げしなければならないことだ」――。Macworld Conference & Expo/Tokyo 2002(Macworld Tokyo 2002)の初日(3月21日)、米アップルのスティーブ・ジョブズCEOが基調講演を行った。基本的には米国で1月に行った講演を踏襲したものだったが、新たなニュースとして、新iMacの量産と値上げを発表。新iMacの入荷遅れで収益確保に苦しむアップルの現状を反映した内容となった。(三浦優子●取材/文)
ジョブズCEOが基調講演
●受注残が業績に影響
今回のジョブズCEOの講演は、細かい部分で違いはあるものの、1月に開催されたMacworld Conference&Expo/San Francisco 2002に沿ったものとなった。今後デジタル化された家電が登場しても、マッキントッシュがそれらをつなぐハブになるというデジタルハブソリューション、アプリケーションの充実がMac OS Xに重要だとし、ベンダーや自社のアプリケーションをアピール。日本向けにローカライズされた部分はあるものの、基本的な講演内容は共通していた。