日立製作所（古川一夫社長）と大塚商会（大塚裕司社長）、オーシャンブリッジ（高山知朗社長）の3社はブログの連携ソリューションを進めている。業務報告などに使える日立のイントラブログサーバーソフト「BOXERBLOG iB（ボクサーブログ アイ・ビー）」と同社のRSSリーダー＆クローリングサーバーソフト「同 SONER（ソナー）」、オーシャンブリッジの文書管理システム「Net─It Central（ネット・イット・セントラル）」を、OSKのグループウェア機能を有するポータル「Easy Portal（イージーポータル）」上で連携することで、ポータル上から各システムへのシングルサインオン、また文書管理システムを含む各システムの更新情報がRSSで分かるようになる。

　業務日報やプロジェクトの進捗状況を書き込むなど、社内ブログのニーズは高まりを見せる一方で、既存システムとの連携が課題にあがっていた。そこで大塚商会と組むことで、既存システムと連携するためのSIだけでなく、業務システムを停止させないための冗長構成を構築することが可能になった。また、「大塚商会が参加することで、中小企業にもブログを訴求できる」と日立の松本匡孝・ビジネス戦略部コラボレーションウェアビジネスグループ主任技師は語る。

　2年前から日立が提唱しているブログを社内業務に用いる「イントラブログ」は業務プロセスを可視化・蓄積し、プロジェクトなどのレポート作成にかかる時間を大幅に短縮できる。検索機能もついており、蓄積された情報が埋もれることなく活用できる。業務の効率化や情報の共有化、内部統制対策などにメリットがある。

　また文書ファイルをブラウザで閲覧を可能にする文書管理システム「ネット・イット・セントラル」は「RSSを生成するので従来は分からない文書ファイルの更新情報が表示可能になった」（高山社長）という。ドキュメントを1ページずつ取り出す高速表示が可能なほか、印刷や閲覧制限の設定ができ、重要文書漏えいの心配がない。

　今後は検索エンジンとの連携で、ブログ内検索だけではなく社内全体の情報をすべて検索できるように模索していく。

　大塚商会の川田晃矢マーケティング本部テクニカルプロモーション部OSMグループ課長代理は「グループウェアはほぼ一巡しているはずなので、二巡目の選択肢として、グループウェアなどともにブログソリューションを提案していきたい」としている。