BTジャパン（イアン・プルフォード社長）は、日本市場での回線ユーザーを増やすことに意欲的だ。これまで外資系企業の日本法人を対象に事業を進めてきたが、最近は日本企業を顧客として獲得することに力を注いでいる。グローバルネットワークを武器に製品・サービスを提供していく。プルフォード社長に国内事業の拡大策について聞いた。

　──国内事業の拡大策は。

　ネットワークソリューションの提供を徹底する。昨年8月にKDDIと合弁で設立した「KDDI＆BTグローバルソリューションズ」をベースに、BTグループが国内でネットワークマネジメントサービスやアウトソーシングサービスなどを提供できる体制を整えた。当社は、これまで欧米など海外企業の日本法人に対してサービスを提供することが多かった。日本市場を中心としてグローバルネットワークを提供することに対応していなかったためだ。しかし、KDDI＆BTグローバルソリューションズの設立で対応が可能となった。今年夏までに、カスタマーサポートセンターも設置する予定だ。今後は、日本企業を新規顧客として開拓することを重視する。

　──製品・サービスの強みは。

　グローバルネットワークを武器に、ユーザー企業が求めるシステムを構築できる点だ。一例をあげると、ワールドワイドでは多くの証券会社に対してトレーディングシステムを導入し、かなりの評価を得ている。また、金融機関や不動産関連の業界でも当社のソリューションを提供した実績がある。ネットワーク指向であるため、アプリケーションのトラフィック量に合わせたシステムを提供できる。当社のビジネスモデルは、同業の通信事業者やSIerにはまねできないと自負している。

　──ユーザー企業を増やすためには、SIerなどを販売代理店として獲得しなければならないが。

　確かにそうだ。ユーザー企業を増やすためには、パートナーを増やす必要があるだろう。そのため、SIerとパートナーシップを構築できるチャンスがあれば、積極的にアライアンスを組んでいきたい。

　──KDDI以外の通信事業者と組むこともあるのか。

　（日本で最大手の）NTTと組む可能性もある。ただ、KDDI＆BTグローバルソリューションズで、200社の日本企業を顧客として獲得した。そのため、当面はKDDIとの協業を深めていくつもりだ。