その他
富士通 No.1 APサーバー「InterStage」 プロジェクト部長に聞く事業戦略
2008/10/20 21:10
週刊BCN 2008年10月20日vol.1256掲載
アプリケーション(AP)サーバー市場で販売金額トップの富士通。2位日本IBM、3位日立製作所が今秋にメジャーバージョンアップ版を発売して攻勢をかけるなか、No.1メーカーは今をどう分析し、ライバルを迎え撃つつもりか。同社APサーバー「InterStage」の開発を担当する保西義孝・ソフトウェア事業本部アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部プロジェクト部長に製品開発戦略と市場動向を聞いた。
「他社の新機能は想定の範囲内」
――富士通がNo.1メーカーである理由をどう分析するか。
保西 ソフト自体の機能や品質の高さには自信があるが、それだけではない。サポート力が評価されているからだろう。例えば、製品のサポート期間は、他社は一般的に出荷開始から5年間だと思うが、当社は出荷停止から5年間で、他社よりも長期間のサポートを約束している。万が一、トラブルが発生した際の対応力も強みだ。APサーバーは顧客にとって重要な情報システムで利用されることが多く、安心感を与えることが重要。サポート力を付加価値として提供することで、パートナーやユーザー企業に支持されていると感じている。
――ライバルメーカーは今秋に新版をリリースしている。他社製品をどうみているか。
保西 APサーバーは、斬新な機能が登場する時代ではないだろう。他社の新版の機能は想定の範囲内だ。とくに気にしていない。
――「InterStage」の新版リリース時期は? また、どんな点にこだわっていくのか。
保西 バージョンアップ版は毎年夏にリリースしている。次期版もそのスケジュール通りに、来夏に発表する予定だ。まだ具体的な機能は未定だが、SaaSプラットフォームにも適用できる機能や、仮想化環境での利用に適した機能などを計画している。
――オープンソースソフトウェア(OSS)のAPサーバーが普及している。脅威に感じているか。
保西 ターゲットとする情報システムが違う。OSSのAPサーバーは安価でコストパフォーマンスに優れているが、信頼性と保守面で劣っている。ユーザー企業は、OSSのAPサーバーを重要ではないとは言わないが、絶対に止めてはいけないシステムでは使わないはず。「InterStage」がターゲットとしている領域はミッションクリティカルシステム。対象が違うので、脅威とは思わない。
――APサーバーの市場環境をどうみているか。
保西 市場全体の成長率は5%程度とみているが、利用用途の広がりを感じている。アプリケーションを動作させるためのAPサーバー本来の目的としてだけでなく、最近ではSOA(サービス指向アーキテクチャ)構築のためのシステムでもAPサーバーは活用され始めている。この領域は5%以上の伸び率を期待しているし、その手応えも感じている。決して飽和している市場ではない。
アプリケーション(AP)サーバー市場で販売金額トップの富士通。2位日本IBM、3位日立製作所が今秋にメジャーバージョンアップ版を発売して攻勢をかけるなか、No.1メーカーは今をどう分析し、ライバルを迎え撃つつもりか。同社APサーバー「InterStage」の開発を担当する保西義孝・ソフトウェア事業本部アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部プロジェクト部長に製品開発戦略と市場動向を聞いた。
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