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<指令! 海外成長市場を獲得せよ──SIerは中国・ASEANをめざす>第5回 受注のハードルが高い地場案件
2013/05/09 21:03
週刊BCN 2013年04月29日vol.1479掲載
中国市場に展開するSIerの顧客ターゲットで、依然としてハードルが高いのは地場ユーザー企業からの案件獲得だ。地場ビジネスを目指して進出しても、途中で挫折するケースが相次いでいて、SIerにとってのハードルがいかに高いかを、まざまざと見せつけられる。
SI実績が乏しく、挫折するケースも
ITホールディングスグループのTISは、成功と挫折の両方を味わった。2010年に主要日系SIerでは最も早く天津に自社大型データセンター(DC)を開設。DC需要の高まりの波に乗るかたちで地場系と日系、欧米系とそれぞれのセグメントの顧客からバランスよく受注にこぎ着けた。一方、苦戦したのが金融都市・上海でTISが得意する金融系SI案件の獲得だった。
国有系の大手銀行は難しくても、伸び盛りの中国市場で続々登場する新興の保険やカード会社ならば可能性はあると見込んでいたが、「2012年に受注確度がより高い日系ユーザーに、人的リソースを振り分けることを決めた」(TIS上海の小川真司総経理)と、日系ユーザー市場へと舵を切った。結果、2012年度(12年12月期)を締めてみると、売り上げは前年度比40%増で伸びた。
「まずは日系ユーザーで実績をつくってから、中国地場のユーザーへの営業に再チャレンジしても遅くはない」(同)と、中国での実績が乏しかったことがネックとなったことがうかがい知れる。たとえ日系ユーザーであっても、金融分野における中国での実績には変わりはなく、こうした実績を一つでも多く積み上げていくことで、TISが本来的に目指す中国地場の金融市場への進出につなげていく考えだ。(安藤章司)
中国市場に展開するSIerの顧客ターゲットで、依然としてハードルが高いのは地場ユーザー企業からの案件獲得だ。地場ビジネスを目指して進出しても、途中で挫折するケースが相次いでいて、SIerにとってのハードルがいかに高いかを、まざまざと見せつけられる。
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