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<指令! 海外成長市場を獲得せよ──SIerは中国・ASEANをめざす>第8回 オフショアではまりやすい落とし穴
2013/05/30 21:03
週刊BCN 2013年05月27日vol.1482掲載
オフショアソフト開発ではまりやすい落とし穴は、海外人材のキャリアパスの描き方の稚拙さにある。日本向けのオフショア開発は、海外のSE人材に日本語や日本式のソフト開発を覚えてもらわなければならないが、同時にプログラマ→システムエンジニア→プロジェクトマネージャー→といったキャリアパスを描けるようにしなければ、本当の意味でのグローバル人材の活用にはつながらない。
開発だけではキャリアパス描けず
中国がそうだったように、為替や当該国の人件費、物価の上昇につれて、コストはどんどん上がっていく。今の中国オフショア開発における課題は、採算が合いにくくなった従来型の対日オフショアビジネスから、いかに成長著しい中国地場のビジネスに転換するかにある。ところが、長年、日本の発注元だけを向いて仕事をしてきた対日オフショア人材は、SIerの基本である提案型の営業、課題解決の視点が十分に備わっていないケースが目立つのだ。これでは、競争が激しい中国で受注を獲得することは極めて難しい。
今、大手SIerを中心にベトナムやミャンマーに新たなオフショア開発拠点を立ち上げる動きが相次いでいるが、中国での苦い経験を踏まえた動きが目立つ。立ち上げ当初は対日オフショア開発でスタートしても、同時に提案型営業や課題解決を担えるSEやプロジェクトマネージャーの育成にも取り組む。これによって「早い段階からASEAN域内で受注できるようなキャリアパスをつくっていく」(NTTデータミャンマーの小林義幸取締役)と、対日オフショア人材からグローバルビジネスを推進する人材への早期転換を重視しているのだ。(安藤章司)
オフショアソフト開発ではまりやすい落とし穴は、海外人材のキャリアパスの描き方の稚拙さにある。日本向けのオフショア開発は、海外のSE人材に日本語や日本式のソフト開発を覚えてもらわなければならないが、同時にプログラマ→システムエンジニア→プロジェクトマネージャー→といったキャリアパスを描けるようにしなければ、本当の意味でのグローバル人材の活用にはつながらない。
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