クララオンラインと協業する中国大手調査会社の易観国際は、中国のネットビジネスの発展レベルについて「インターネット+(プラス)」というキーワードで表現する。文藝総裁助理は、「ネットと接続していない業種・業態がまだ多く残っており、いち早くネットと“プラス=接続”させた企業がビジネスチャンスをつかむ」と分析する。具体的にはオフライン主体の伝統産業や地域産業のオンライン化、あるいは逆にオンラインからオフラインに誘導する「O2O」や、モバイルやパソコン、ソーシャル、店舗、通販など、あらゆる販売チャネルを融合させる「オムニチャネル」などを念頭に置く。
キーワードは「インターネット+」
通り一遍のネットビジネスではすでに既存の地場大手プレーヤーとの競争で優位性を保てない。クララオンラインとしても、「まずはユーザーのビジネスを成功させる」(北京法人の高乃振総経理)取り組みを行わなければ、ネットワーク構築やネット接続サービスなど同社の本業の拡大につながりにくい。易観国際とは2011年から協業を始めており、これまで日系ユーザーの“水先案内人”となってさまざまな中国ネット市場の動向を提供してきた。こうした取り組みの成果もあって、今年度(2013年12月期)の中国法人の売り上げは、前年比で倍増する見通しだ。(安藤章司)

クララオンライン北京法人の高乃振総経理(右)と、易観国際の文藝総裁助理