「Track C」の第一セッションでは、NECの浅賀博行・パートナーズプラットフォーム事業部事業部長が登壇。「ビジネスが変わる!IoT時代を支えるICTプラットフォームの今後と新たなビジネス創出に不可欠なパートナーリング」をテーマに講演した。

浅賀博行
事業部長 2020年には1兆個にも及ぶデバイスがインターネットにつながるといわれ、IoT関連の需要は莫大になると目されている。これを見据え、浅賀事業部長は、「従来のICT投資は業務の省力化・効率化を目的としていたが、今後は、IoTやビッグデータ、AIなどの活用による新たな価値の創造が重要になる」と主張。そのうえで、IoTによる価値創造の仕組みを「データを収集して可視化、分析し、それをさらに制御・誘導することで新たな価値を創造する。これまで見えなかったことが見えるようになり、それを使って予測・自動化していくことだ」と説明する。
そして、現状は「アナログデータをデジタル化して可視化する段階にある」という。新たな価値を創造できる可能性が無数に広がっている。
NECでは、センサデバイス、デバイス間通信、エッジコンピューティング、SDN、AIで構成される5階層のICTプラットフォームでIoTの価値増幅を支援する。なかでも、データ分析の役割を担うAIに関し、IoT向け商材として「顔認証システム」「温湿度可視化パッケージ」「RAPID機械学習」について、事例を交えながら紹介した。とくに展示ブースでも披露した顔認証システムについては「1989年から取り組んできた実績があり、速度と正確性が強みだ」と強調した。実装する顔認証エンジン「NeoFace」では、顔パーツの位置記憶や顔表面の濃淡、顔画像の3次元データ保存など、撮像環境の変化にも柔軟に対応。入退室管理や防犯対策などさまざまな用途に活用できることを示した。

NECの顔認証システム。顔認証エンジン「NeoFace」では、
照明・姿勢・表情・経年などの撮像環境の変化に柔軟に対応する。
最後に、浅賀事業部長は改めて「IoTは一つの仕組みでしかなく、皆さんの知恵でいくらでも可能性は広がる」と話し、新たなビジネス創出にはパートナーリングが重要だと主張する。「いろいろな企業と話をするなかで、新たなビジネスが生まれる可能性があることをひしひしと感じている。ぜひ一緒に新たな価値をお客様に提供していきたい」と参加者に呼びかけた。