アドバンテック(マイク小池社長)は、ITベンダーとのパートナーシップでIoT事業を一気に拡大しようとしている。センサや半導体、通信、クラウドなどの分野でパートナー企業とプラットフォームレベルで連携するビジネスモデル「シェアリング・プラットフォーム」を掲げて、ソフトウェアプラットフォーム「WISE-PaaS」を軸に、パートナー企業の製品と組み合わせて提供することに重きを置いている。2020年以降、IoT市場が急激に成長すると捉えており、そのなかで主導権を握る方針だ。(佐相彰彦)

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 「エンベデッドコンピューティング」「インダストリーオートメーション」を切り口に製品を提供してきたアドバンテックが、IoT事業に着手したのは2010年。三つのフェーズに分けて事業拡大を進めている。第1フェーズは「IoTデバイス」で、これまでハードウェアのラインアップを拡充することに力を注いできた。現在は、第2フェーズの「IoT SRP(Solutions Ready Platforms)」に入ろうとしており、これまで拡充してきたハードウェアとIoTやクランドなどに関連したソフトウェアとを組み合わせて提供することを重視している。小池社長は、「第2フェーズでビジネスを拡大するには、パートナーシップがもっとも重要になる」と捉えている。

 そのため、さまざまなベンダーと協業。昨年2月には、収集したデータをクラウドサービスで活用するアドバンテックのソフトウェアプラットフォーム「WISE-PaaS」と、日本IBMのPaaS「IBM Bluemix」との連携を発表した。これによって、「スマート・マニュファクチャリング」を切り口としたIoTソリューションの創造に取り組んでいる。また、6月にはARM、ボッシュ、センシリオン、日本テキサス・インスツルメンツなどと提携して、センサプラットフォームのオープン規格「M2.COM」を発表した。さらに、マイクロソフトの「マイクロソフト・グローバル・IoTバリュード・パートナー」の認定を受け、国内でEmbeddedの正規販売代理店とCSP(クラウドソリューションプロバイダ)の正規販売代理店として契約している。

 このような協業によって、IoTソリューションが提供できる環境を整備。「今年は、販売パートナーを開拓していく」としており、「Advantech IoT47プロジェクト」というイベントを47都道府県で開催することを進めている。アドバンテックの製品・サービスを紹介し、各地域のSIerとパートナーシップの契約締結につなげていく。

 第2フェーズが20年頃まで続き、その後は第3フェーズの「IoTクラウドサービス」に入ると、アドバンテックでは捉えている。小池社長は、「第3フェーズでは、SIerが当社の製品・サービスを活用してビジネスがさらに拡大する段階に入る」としている。そのためにも、シェアリング・プラットフォームを確立して、「IoT業界を大きく支える存在になりたい」との考えを示している。