日本マイクロソフト(平野拓也社長)は、2020年1月に控える「Windows 7」「Windows Server 2008」のサポート終了(EOS)を踏まえ、ユーザーの最新OSへの移行状況を明らかにするとともに、新たな移行推進策を発表した。中小企業の動きが鈍いことが大きな課題となっており、その解決に向けて新たな打ち手を講じた。

平野拓也
社長

 MM総研の調査を基に日本マイクロソフトが推計した現在のEOS対象製品の稼働状況は、Windows Server 2008が約47万6000台、Windows 7が法人市場で約1600万台、コンシューマー市場で約1100万台だという。Windows Server 2008については、18年夏に、Azureの利用を前提に3年間の延長セキュリティー更新プログラムの無償提供を発表したほか、戦略パートナー57社とともに移行支援センターを設立するなど、Azureへの動線を強化するかたちでサポート終了に向けた施策を展開してきた。ただし、昨年8月時点では19年1月時点のWindows Server 2008稼働台数は40万台前後まで減らす計画だった。移行が計画通りに進捗しているわけではなさそうだ。

 平野社長は1月15日にプレス向けに19年の方針を発表し、「Windows Server 2008の利用用途はファイルサーバーと業務アプリケーションで全体の77%を占める」として、この対応が急務であると指摘。大容量データのスピーディーな移行を支援すべく、データを専用デバイスに格納してAzureのデータセンターに配送するサービスである「Azure Data Box」を19年3月までに日本で提供開始すると発表した。さらに、オンプレミスのファイルサーバーとAzure上のファイルストレージを同期するサービス「Azure File Sync」も、同じく19年3月までに日本で提供開始するという。

 Windows 7から最新環境への移行に向けては、20年10月に「Office 2010」のサポート終了も控えていることを踏まえ、最新のデバイスとWindows 10、Officeアプリケーションなどを含むマイクロソフトのクラウドサービスをオールインワンの月額課金モデルで提供する「Device as a Service + Microsoft 365」を世界で初めて日本市場に投入するという。まずはパートナー企業6社が提供を順次開始する。平野社長は「中小企業ではWindows 7のサポート終了時期の認知率が63%にしか過ぎないという調査結果があり、地方でも認知度は低い。この領域をカバーしていくための有効な施策をパートナーとともに打ち出した」と狙いを説明している。(本多和幸)