リコー(山下良則社長)とシスコシステムズ(デイヴ・ウエスト社長)は2月26日、リコーの複合機やクラウドサービスとシスコのセキュリティー製品を組み合わせたサービスの提供で協業すると発表した。

リコーの山下良則社長(左)と、
米シスコのケリー・クレイマー・エグゼクティブバイスプレジデント兼最高財務責任者

 シスコのセキュリティー製品と組み合わせるのは、今年1月に発売したクラウド対応複合機「RICOH IM Cシリーズ」とクラウドサービス「RICOH Smart Integration」。ユーザー自身が複合機に必要なアプリケーションをインストールしたり、アップデートすることで常に最新の機能を利用することができる。複合機がサーバーのような機能を有したことで、複合機やネットワーク、クラウドのセキュリティー対策が必要となる。

 リコーの山下社長は「クラウドは複数の機器でデータのやり取りを行う。デバイス、クラウド、ネットワークの三つの分野でセキュリティーが求められる」と強調。協業してセキュリティー機能を提供するシスコに対して「最高、最強のパートナーだ」と語る。

 シスコは、複合機とクラウド側の機密・共有設定を自動化するセキュリティー技術を提供する。また複合機をつないだLAN内で不正なデバイスの接続を遮断するなどオフィス内のセキュリティー対策も施す。インターネット回線のセキュリティー設定の一元管理にはクラウド管理型無線LAN製品「Meraki」を採用し、リコーは複合機とMerakiやセキュリティー機能をセットで顧客に提供する。

 両社は専属チームを発足し、サービスを共同で開発する。4月には試験的に展開し、9月から本格的に販売する計画だ。サービスの詳細は顧客企業の状況に応じて決めていく。今回の提携により、2020年度に新規契約で100億円程度の増収効果を期待する。継続利用が増える効果も見込んでいる。

 リコーは、IM CシリーズとSmart Integrationを中小企業を中心に提案していく方針。クラウドに接続するため、セキュリティー対策が必要不可欠であるが、中小企業では企業自身でセキュリティー製品を選定、導入できないケースも少なくない。この課題をシスコと協業することで解消していきたい考えだ。(山下彰子)