2013年に法人向けサービスを開始して以来、法人領域での導入拡大を目指してきた米Dropbox。コンシューマー領域ではグローバルで5億人を超える圧倒的な数のユーザーを抱えるが、法人領域でも着実にユーザー数を伸ばしている。この流れをさらに加速するため、同社はパートナーセールスをグローバル規模で強化。パートナープログラムをアップデートしている。5月28日に日本法人が開催したパートナーイベント「Dropbox Partner Day 2019」では新たなプログラムの詳細と同社が目指す方向性を示した。

 現在、Dropboxが抱えるパートナー数は、グローバルで1万社を超える。マーカス・ロウHead of Asia Pacific&Japan-SMB and Channelsが「我々にとっても新たなチャレンジだった」と位置付ける同社のチャネルビジネスは、「16年にパートナープログラムを刷新して以来大幅に伸長した」という。高い投資利益率が期待できる市場を選択し、集中して投資していく戦略が功を奏した形で、特に日本市場では18年の昨年対比の成長率がグローバルの2倍に達している。それだけに同社にとって日本市場に対する期待は高く、夏にリリースを予定している国内データホスティングサービスもその表れだと言える。
 
マーカス・ロウ
Head of Asia Pacific&Japan-SMB and Channels

 日本市場でも「選択と集中」戦略は反映されており、建設、メディア、教育分野に注力することでユーザー数を伸ばしている。今後もこれらの領域に積極的に働きかけていく計画で、「エンタープライズからSMBまでさまざまな規模で成長の機会がある」とロウ氏は自信を見せる。特にITに慣れていない人が多いSMBでは「5億人のユーザーに親しまれたツールとしての使いやすさが生きてくる上、大塚商会やSCSKをはじめとするパートナーと協力し、導入支援から導入後のサポートまでをカバーしていることで、使い続けてもらいやすいサービスになっている」という。

 コンシューマー向けの使いやすさを前面に押し出すことでビジネスユーザーに受け入れられてきたが、コンシューマー向け製品だけに警戒心を抱くビジネスユーザーもいる。Dropboxのメリットをユーザーに正確に伝えるには、販売パートナーの果たす役割が大きい。今回のイベントでは、新たなトレーニングとパートナー向けポータルサイトを開設したと発表。パートナーに対して、より深い製品知識を提供する仕組みを構築している。

 今後は、ポータルや各種イベントを通じてパートナーからフィードバックを得ていき、随時プログラムへと反映させていく。これまで1年半周期だったパートナープログラムのアップデートの頻度を1年周期に狭めて投資を拡大させる方針で、米Dropboxのクリス・シュナイダーPartner Program,Channel Marketingは「今こそ、われわれとパートナーになるベストなタイミングだ」と強調し、参加者にアピールした。(銭 君毅)