ServiceNow Japan(村瀬将思社長)は7月25日、国内でISVプログラムとサービスプロバイダープログラムの二つのパートナープログラムを開始したと発表した。ISVやサービスプロバイダーとの協業を強化してパートナーエコシステムの拡大を図る。また、準備を進めてきた国内データセンターも東京と大阪に開設した。国内ビジネスの展開に拍車をかける。

 ISVプログラムは、ServiceNowのSaaSを補完する機能を開発し、アプリストア「ServiceNow Store」で販売できる「Store」と、同社のクラウドプラトフォーム「Now Platform」のインスタンスを占有し独自ブランドのアプリケーションを開発・販売できる「OEM」の2種類のモデルを用意。ISVプログラムは欧米など海外ではすでに提供されており、今回国内での開始するにあたって、「われわれが提供できていない日本独自の機能や他製品との連携機能などをつくってもらい、共有して売っていく」と村瀬社長は狙いを語る。
 
(右から)ServiceNow Japanの村瀬将思社長、ウイングアーク1stの田中潤社長、
ロココの長谷川正人常務、システムサポートの能登満専務、
米ServiceNowのアヴァニッシュ・サハイ グローバルバイスプレジデント

 Storeを活用する国内初のパートナーとして、ウイングアーク1stとロココ、システムサポートの3社がISVプログラムに参加する。ウイングアーク1stは、ServiceNowと帳票ソリューション「SVF Cloud」を連携した「SVF Cloud for ServiceNow」を提供し、ServiceNowにおける帳票開発の生産性を高める。ロココは自社の人事申請ワークフローや目標管理、研修管理などのHRソリューションをNow Platform上で展開。システムサポートはServiceNowの機能を補完するコンポーネント群を提供し、その第1弾としてServiceNowのシステムログを集約、検索できるコンポーネントを提供する予定。

 サービスパートナープログラムでは、サービスプロバイダーが一つのインスタンスをドメイン分割し、ユーザー企業に対してマルチテナント型で再販できるようになる。パートナーにとっては、独自ブランドでビジネス展開が可能で、小規模利用にも対応できるなどのメリットがあるとしている。

 また同日、NTTコミュニケーションズの「Nexcenter」を活用し、国内初のデータセンターを東京と大阪に開設し、サービス提供を開始したと発表した。データの保管場所を日本国内に限定し、東京と大阪の2カ所でBCP/DR対策も可能、海外DCの利用に比べてレイテンシーも改善するため、要件の厳しい官公庁や金融などの業界の利用拡大を期待する。既存ユーザーの間でもDC移行がすでに始まっており、「これからどんどん移行が加速するだろう」(村瀬社長)と見ている。

 こうした取り組みの背景について村瀬社長は、「私が3年前に社長に就任したときから社員の数は5倍になったが、それでも対応できないくらいに需要がある」として、ハイタッチ営業で多くの案件を獲得してきた従来のやり方ではカバーしきれないと説明。その上で、「パートナービジネスを加速していくためには追い風が必要だったが、今回、データセンター、ISVやサービスプロバイダー向けのパートナープログラムをやっと準備できた」として、今回のプログラム提供を契機に、成長へ向けてスパートをかける方針を示した。

 また、来日した米本社でISVとテクノロジーアライアンスの責任者を務めるアヴァニッシュ・サハイ グローバルバイスプレジデントは、ISVプログラムについて、「銀行、通信、小売りなど、特定のドメインに特化した知識・経験をもっている会社に広げていただくことで大きな機会があるのではないか」と話す。「日本市場に大きな機会があると思っており、ServiceNowとして大きく投資に注力している。ISV、サービスプロバイダーのこのプログラムによってこれをさらに促進していけるだろう」と語った。(前田幸慧)