ソニックウォール・ジャパン(本富顕弘社長)は10月7日、報道関係者向けに日本市場の事業戦略に関する説明会を開いた。今年1月に就任した本富社長は、主力のUTM(統合脅威管理)製品の販売に加えて「UTM以外のセキュリティソリューションで売り上げを拡大していく」として、UTM以外の製品が売り上げ全体の50%を占めるまでビジネスを拡大していく方針を示した。

ソニックウォール・ジャパン 本富顕弘社長

 米ソニックウォールは1990年設立のセキュリティベンダー。日本法人は2002年に設立し、中小企業をターゲットとしたUTM販売でビジネスを拡大、現在までに国内4万4000社に対して9万台を販売してきた実績がある。同社によると現在、売り上げ全体の9割をUTMが占めるという。

 近年、ソニックウォールは従来の「UTMベンダー」からのイメージ転換を図っている。本富社長は今後の方針としてUTM以外のソリューション展開を強化し、「セキュリティプラットフォームベンダー」としてのイメージを打ち出していくとアピールする。

 それに向けた国内事業戦略のうち、優先的施策として、チャネル販売を強化する。売り上げトップのパートナー30社との連携を強化するほか、パートナープログラムの推進、特定製品や分野のパートナーとの協業、ミッドマーケットへのハイタッチセールスなどを行う。また、セキュアSD-WAN製品や、ネットワークからエンドポイント、モバイル、クラウドまで包括的に保護するセキュリティプラットフォーム「Capture Cloud Platform」の展開に注力するという。

 また、二つの技術と五つの製品についても差別化要素として市場に訴求していく。具体的には、特許取得の高速パケット検査技術「RFDPI(Reassembly-Free Deep Packet Inspection)」と、CPUやメモリを狙った攻撃を検知する技術「RTDMI(Real Time Deep Memory Inspection)」の二つの技術を「一番の売りのテクノロジー」(本富社長)と位置付ける。また、機械学習とサンドボックスを組み合わせてマルウェア分析を行う「Capture ATP」、ソニックウォール製品を管理するクラウドダッシュボード「Capture Security Center」、USBデバイス制御やロールバック機能を持つエンドポイントセキュリティ「Capture Client」、CASB機能を持つクラウドセキュリティ「Cloud App Security」、分散したWi-Fi機器を一元管理する「SonicWave」の五つの製品の販売を強化する考えだ。
 
米ソニックウォール ドミトリー・アイラペトフ・バイス・プレジデント

 説明会では、米国本社からドミトリー・アイラペトフ プラットフォーム・アーキテクチャ担当バイス・プレジデントが来日し、全世界に展開する同社製品から得られた脅威情報を基に、19年前半のサイバー脅威動向を解説。暗号化された脅威や非標準ポートへの攻撃、サイドチャネル攻撃が増加していると言い、「リアルタイムな侵害検知と防止の自動化」が重要になると指摘した。(前田幸慧)