DISと一次販売代理店契約を締結

 中堅・中小企業向けUTM(統合脅威管理)製品に強みをもつソニックウォール・ジャパン(ソニックウォール、藤岡健社長)はデルからの独立後、パートナー網の整備に力を入れている。米本社では昨年11月、パートナープログラム「SecureFirst」を開始。6月末時点で90か国1万5000社以上の企業が参加しており、そのうちの4000社が新規取引であるという。日本では、国内の商慣習などに合わせた制度への対応準備を経て、今年5月に同プログラムの運用を始めている。

201708311159_2.jpg
ソニックウォールの藤岡健社長(右)とダイワボウ情報システムの松本裕之取締役 販売推進本部長

 4月には、大手ディストリビュータであるダイワボウ情報システム(DIS、野上義博社長)と一次販売代理店契約を締結した。同社のもつ全国約90か所の販売拠点と約1万9000社の販社網を活用して、地方のSMB市場にまで深く入り込んだ製品展開を行っていく狙いだ。

 両社の認識では、大手企業を中心にセキュリティ対策が進んでいる一方、SMBの多くの企業では十分な対策がとられていない。しかし、ランサムウェア「WannaCry」の広がりなどを受けて、セキュリティ投資への機運は高まっているという。

 「SMBの多くの企業は大手企業の下請けとして事業を展開している。大手は下請けの企業に対し、どのようなセキュリティ対策を講じているのかヒアリングを行い、何もやっていないというところとは組まないようになってきている。そうするとSMBにとっては(セキュリティ対策が)死活問題になってくる」と、ソニックウォールの藤岡社長はSMBにおけるセキュリティ対策の重要性を指摘する。

 ソニックウォールはかねてからSMB向けを中心にビジネスを展開しており、藤岡社長によると、「国内においてはここ3年間で、およそ3倍の成長を遂げた」としている。そのうえで、一層のビジネス拡大に向けて、SMBに強い代理店とのアライアンスを模索してきた。

 同社と一次代理店契約を結んだDISの松本裕之取締役 販売推進本部長は、マイナンバー制度の施行や自治体のセキュリティ強靭化計画などの影響により、「(DISのビジネスは)セキュリティ分野だけを切り出すと、昨年はおよそ30%成長した」という。だが、SMB市場にはまだ入り込む余地があると考えており、「SMB向けに特化した製品をもち、かつ扱いやすさに定評があるソニックウォールと組んで、全国のSMBに対してさらに拡販していこうということで、契約させていただいた」と、両社の協業の背景を語る。

 なお、今回のパートナーシップ締結により、DISはソニックウォールのパートナープログラムであるSecureFirstを、販売パートナーに積極的に展開していく。今後はソニックウォール製品を扱うDISのパートナーに対して、トレーニングプログラムの「SonicWall University」も積極的に活用していく予定だ。

 DISの販売網を活用した製品展開とともに、共同でのパッケージソリューションの開発に取り組む考えで、ユーザーの規模や用途などに応じて、幅広くニーズに応えられるものを目指す。「中小企業にはセキュリティ専任の担当者がいないことが多い。パッケージにして機能や料金を明確に示すことで、お客様にも安心して使っていただける」(ソニックウォールの藤岡社長)。現在、準備を進めており、「今下期の10月から提供できるようにしたい」(DISの松本取締役)としている。(前田幸慧)