SB C&Sは3月12日、クラウド型のウェブ会議システム「Zoom」の取り扱いを開始した。開発元の米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズにとっては、国内パートナーで唯一のディストリビューターになる。

 Zoomは約3500社が有料利用する近年人気のウェブ会議システム。SB C&SではZoomの特徴として、会議主催者が発行したURLを共有するだけで、ゲスト参加者が簡単に会議に参加できるUIのわかりやすさや、Zoomの独自技術による通信品質が評価されているとみる。

 「特に中小企業では、ウェブ会議で使うネットワークの帯域が大きいと他の業務にも影響が出てくる可能性がある。帯域をそれほど使わずに品質を担保できるというのは、中小のユーザーにとってはメリットがあるのではないか」と、ICT事業本部MD本部ビジネスソフトウェア統括部第2BSWマーケティング部の齊藤主典・部長は指摘する。

 Zoomを中堅・中小企業を中心に展開し、商慣習としてウェブ会議の利用定着を促す。取り扱い開始にあたり、パートナーやエンドユーザー向けに情報発信を行う専用サイト「Zoom相談センター」を用意。ここから問い合わせがあれば、SB C&Sの担当者が最新情報の提供や相談に応じる。

 また、取り扱い開始を記念した第1弾の施策として、最大3カ月無償利用できるキャンペーンの実施を予定。同部の榊原大輔・3課課長によると、実施期間や上限ライセンス数などは「調整中」だが、キャンペーンは「近々に公表する予定」としている。

 Zoomはすでに、複数の販売代理店が販売を手掛けている。SB C&Sはディストリビューターとして「複数の商材を組み合わせたセット提案ができる」(榊原課長)と強調。会議室用ツールの「Rooms」用端末や、マイク、カメラなどのハードウェア、クラウドサービスなどと組み合わせ、「パートナーが提案しやすい形で、トータルに支援できる」と、同部3課の山瀬誠氏は話す。

 また、齊藤氏は「既存のパートナーと顧客を奪い合うわけではなく、既存パートナーでは届いていなかったところをディストリビューターとして埋めていってほしいというのが、メーカーからの私たちに対する期待だと思う」と説明。既存の販売代理店とは、ウェブ会議市場をともに拡大していく上で「共創していきたい」と話した。

 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ日本法人は、今年度(20年2月~21年3月)内に現在約3500社の有料ユーザー数を倍増させる目標を掲げている。その目標について「私たちも認識している」と山瀬氏は説明。同社とともにビジネスを成長させたいとの意向を示した。(前田幸慧)