HCM製品を提供する米ワークデイのアジア太平洋地域と日本の事業を統括するデビッド・ウェブスター・プレジデントが、週刊BCNの取材に応じ、日本市場での事業展開について「新しいワークスタイルを提供し、日本企業の変革のお手伝いをする」と意気込みを語った。構築を進めている日本でのパートナーエコシステムについては、質を重視する考えを示した。

デビッド・ウェブスター プレジデント

 ウェブスター・プレジデントは、最近の日本企業を取り巻く状況について「社員が事業戦略の中心となり、成長に不可欠な存在になっている」とし、人材の重要性がより増していると説明した。

 その上で、日本のHCM市場では「今までは給与という視点からSoR(System of Record)でシステムにアプローチしていたが、最近は会社と社員が双方向でコミュニケーションを取ることができるSoE(System of Engagement)の考え方が重要視されるようになっている」と述べた。

 自社製品の強みについては「クラウドネイティブのソリューションになっており、インスタンスとセキュリティモデルは一つで済む。端末ごとのUIが統一されていることも特徴だ。そしてアナリティクスなどの機能が豊かなので、入社から退社まで、社員のすべてを一つのシステムでマネージメントすることができる」とし、競合他社製品との違いに関しては「他社は複数のシステムを組み合さなければいけない場合があるが、ワークデイの製品でそれは必要ない」と紹介した。

 日本では今年8月、日立ソリューションズと販売代理店契約を結んだことが発表された。協業の狙いについてウェブスター・プレジデントは「日立ソリューションズが強みとする給与管理や勤怠管理と、ワークデイが持っているアジャイル型のHCMソリューションを組み合わせることで、今までにないような形で社員のエンゲージメントを高めることができる」とし、「2社共同で新しい近代的なワークスタイルを提供することができるようになる」と力を込めた。

 世界ではコロナ禍で多くの企業が変革に取り組んでいる。この点についても触れ「日立ソリューションズとのパートナーシップは、各企業が苦労している俊敏性や柔軟性を高めるという点で、有効なソリューションを提供できると思っている。日本企業の変革もお手伝いできるはずだ」と訴えた。

 日本市場の位置づけについては「われわれにとっては非常に大切な市場なので、これからも長期間にわたって活動を続けていきたい」とし、事業の拡大にとって重要となるパートナーエコシステムについては「まだ構築し始めたばかりだが優先度は高い。グローバルでは顧客満足度97%という結果を得ており、日本でもこの視点を大切にする。これからパートナーエコシステムは成長させていくが、ただ大きくするだけでは意味がないので、しっかりと顧客の成長につなげることを中心にしていく」と話した。(齋藤秀平)