エイトレッドは3月17日、クラウド型ワークフローサービス「X-point Cloud」について、約10年ぶりとなるメジャーバージョンアップ版(Ver.3.0)を4月にリリースすると発表した。記者発表会で同社の岡本康広社長は、今後の販売戦略として他のITベンダーとのコラボレーションを重点的に推進する考えを示した。

岡本康広 社長

 X-point Cloud(Ver.3.0)は、「スマートデバイスアプリ」「API」「関連書類自動作成」などの新機能を実装。従来の料金体系は初期費用が14万円だったが、これを無償とするほか、サービスの提供範囲を広げるために新たに2000ユーザーまでのライセンス追加を可能にした。新機能はクラウド版だけで提供する。オンプレミス版のX-pointは、来年3月末で新規販売を終了する。

 同社の青木健一・執行役員はX-pointの販売状況について「最近ではクラウド版の出荷本数がオンプレ版の出荷本数の4倍になっている」とした上で、「コロナ禍におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)のニーズなどから、クラウドファーストの需要はさらに進んでいくと考えており、X-pointの提供形態をクラウドに注力し、Ver.3.0として発売することにした」と説明した。

 岡本社長はITベンダーとのコラボレーションを拡充していく方針について説明。「今まではワークフロー連携としてニーズが高かったグループウェアベンダーとコラボレーションしてきたが、それ以外の分野ではあまり積極的に行ってこなかったのが現状だった」とし、「ペーパーレスと自動化をキーワードに、この半年間で、多くのベンダーと新たなコラボレーションを実現してきた」と語った。

 具体的には「社外文書のペーパーレスの代表的な分野としては、契約書と請求書があり、電子契約については、主要なサービス各社とのコラボレーションが進行中だ。販売パートナーと共同で、サービス連携やセミナーなどの施策を展開している」という。電子請求書については昨年9月にインフォマートとの協業を発表し、共同マーケティングを実施しながら両者で市場開拓を行っている。さらに文書管理では、先月、ウイングアーク1stとの製品連携も発表している。「さまざまな製品分野と連携することにより、クロスセルはもちろんのこと、マーケティングパワーも高まっていく」(岡本社長)として、他社との製品連携を継続して拡充していく意向だ。

 今後の成長戦略としては「X-pointバージョンアップによる市場浸透」を掲げ、オンプレ版のX-pointを導入しているユーザーに対し、大規模組織向けワークフロー「AgileWorks」やX-point Cloudへのシフトを促す。オンプレ版のX-pointユーザー層をカバーするため、AgileWorksとX-point Cloudのカバレッジを拡張し、提供領域を大きく広げていく方針も示した。

 岡本社長はワークフロー市場の現状を「顕在化している導入検討層はまだ氷山の一角。潜在ユーザーが多く、市場のポテンシャルは非常に高い」との認識を示し、潜在層を検討層にランクアップさせるためのプロモーション企画「デジタル稟議プロジェクト」を展開するとした。(齋藤秀平)