富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は4月1日、社長就任会見を開き、同日付で新社長に就任した大隈健史氏が「アグレッシブにお客様に貢献していきたい」と抱負を語った。

大隈健史社長(右)と齋藤邦彰会長

 大隈社長は、コンサルティング大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーを経てレノボに入社。直近はアジアパシフィック地域でのレノボのPCとスマートデバイス事業グループの中小企業セグメントを統括し、製品企画とマーケティングを主導していた。千葉県出身。

 会見で大隈社長は「非常に重いバトンを受け取った」と心境を説明し、「富士通PCが40周年となる記念の年にバトンを受け継ぎ、FCCLをリードしていけることに非常に喜びを感じている」と話した。

 FCCLの体制については「(レノボと富士通の)ジョイントベンチャー発足から3年となった。FCCL独自の新たなチャレンジを進めていく体制が整ったと自負しており、チャレンジすることによってFCCLとしてのクリエイティビティ(創造力)を発揮する場が出てきた」と紹介。一方で「日本でビジネスを行い、さらに世界に広げていくために、われわれ独自の立ち位置を探し続けることが課題だ」と指摘した。

 製品開発の方向性では、世界最軽量PCなどの既存の製品やサービスを超えることで、顧客からの継続的な信頼獲得を目指すとし、コンシューマー向けFMVシリーズに搭載しているAIアシスタント「いつもアシスト ふくまろ」を活用した新サービスを「今年度中にも少なくとも一つはリリースさせていただければと思っている」と話した。また「FCCLの活躍できるフィールドやポテンシャルはまだ広がる」と述べ、昨年から始めたアジア地域へのPCの展開を拡大させる方針も示した。

 自身の性格については「せっかちといわれる。数字を細かく詰めて、最短の方法で結果を求めるところがある」と分析し、社長を務める上では「FCCLは開発から調達、生産、販売マーケティング、サポートまでエンドツーエンドで持っている企業なので、今までとは少し違った長期的な視点も当然必要になってくると思っている」と語った。

 会見には、同日付で会長に就任した齋藤邦彰前社長も同席し、「自信満々のバトンタッチなので、大いに期待している」と大隈社長にエールを送った。社長在任中の成果については「成果はたくさんあり、どれが一番というのは非常に難しい」と前置きした上で、レノボとのジョイントベンチャーによって得られた調達力やコスト競争力、世界最軽量PCの複数回の更新、デザインの改善による若年層へのユーザーの広がりを挙げた。

 社長との役割分担については「以前と変わらず、レノボと富士通のいいとこどりをして、FCCLの業績を伸ばしていくことが一つのキーワード。会長と社長の関係もこの方針を続けたい」とコメント。親会社との関係は既存の路線を継続させる考えを示した。(齋藤秀平)