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【データでつながる現場と経営・3】現場と経営はつながっているのか

2022/07/15 11:00

 データ活用という山の解説にあたって、自社がどのような状態であればどのレベルに達しているのかが分かるよう、各レベルについて前回は説明したが、今回は核となる「データでつながる現場と経営」について解説していく。まず、どのような状態がデータでつながっている状態なのかイメージを湧きやすくするために、「つながる」の逆からみていこう。つながっていない状態を指す言葉は、「分断している」「サイロ化している」「バラバラ」といったものが挙げられる。そのような状態において、どのようにしたら「つながって」いくのか、過去の実体験を例に紐解いていく。 

 製造業の開発部で働いていたある日、開発部のフロアに「経営目標:売上高2000億円、営業利益率10%、ROA7%」と書かれた貼り紙が出現した。これを見たとき、特段何も思わなかったが、後日、事業本部長の戦略説明を聞いた際に大きな違和感を覚えた。経営的な目標を事業部レベルに分解した数字は説明されたのだが、そのための戦略が「“徹底的に”コストダウンを図り、“圧倒的な”高品質で、“きっちりとした”モノづくりをする」といった感じで、何をどれだけ改善するかが含まれていなかったからだ。

 本来、現場と経営はデータでつながっている。しかし、「ROAを上げる」ために「部材購入費を下げる」のか「在庫回転率を上げる」のかで、担当する部署もやり方も変わる。また、もしも購入単価を下げるために大量注文したら、在庫回転率は下がってしまうといったトレードオフも存在する。

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ウイングアーク1st 代表取締役社長執行役員CEO 田中 潤

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