ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)は1月19日、新製品として、製造業のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズが可能なSaaS「mcframe X(mcX)」を発表した。ほかのクラウドサービスとの連携や業務の自動化など、UX視点の新たな業務スタイルを提案し、ユーザーの変革を後押ししたい考え。2023年4月から段階的に提供を開始し、順次、機能を拡張する。
mcXは、クラウドネイティブなアーキテクチャーを採用しつつ、サプライチェーン管理の領域での使用に耐えられるカスタマイズ性を実現した点が特徴。製造業向けパッケージソフトウェア「mcframe」の豊富なビジネスロジックを継承しながら、今まで以上に使いやすいWebベースのUIになっていることも強みという。
入交俊行 執行役員
カスタマイズメニューは、過去のプロジェクトの内容を踏まえ、開発レベルごとに、設定のみの「Basic」と、ローコード/ノーコード開発やアドオン開発ができる「Standard」、より難易度の高い開発が可能な「Enterprise」の3種類を用意した。複雑な開発が必要になると、迅速に変化への対応ができなくなる可能性があるため、当面は主にStandardでの導入を進めるとしている。
今後のロードマップでは、23年4月に提供予定のPoC版で製造管理と在庫管理の機能を実装した後、次の段階で販売管理と生産計画、購買管理の各機能を追加し、その後に原価管理の機能を搭載する予定。ファミリー製品や自社サービスとの連携性を高め、スイート製品化も進める。
執行役員の入交俊行・商品開発本部本部長は、mcXについて「最近、多くなっているシンプルに素早くシステムを立ち上げたいというお客様の要望に対応する製品だ」と説明し、「カスタマイズしながらバージョンアップできるので、お客様とともに歩みながら成長させていきたい」と語った。
同社がmcframeで新製品を発表するのは、16年のサプライチェーン管理パッケージ「mcframe 7」以来、7年ぶり。1月20日には、mcframe 7に製品単位で二酸化炭素排出量を計算する機能を追加したカーボンフットプリント(CFP)ソリューション「mcframe 7 CFP」も発表した。
(齋藤秀平)