本州の面積の約3割を占める「東北6県」。ここを市場としてLEDプリンタを販売するOKIデータの東北支店(仙台市)は、広大なエリアを営業担当4人でカバーする。このなかで“紅一点”として活躍しているのが星宮佳子だ。「とにかく外に出て、車で走り回りたい」。担当エリアの1つ青森・弘前市は車で片道4時間半だが苦にしない。
営業成績はトップクラス。全国のOKIデータに「星宮」の名がとどろくほどの好成績をあげている。「最初に導入していただく1台が重要」と、営業のコツを語る。そのためには、自社製品の良さや使い勝手などを分かりやすく説明することがポイントだとか。支店長の枝松悦郎によれば、彼女が販売した先は、「再購入率」が極めて高いそうだ。
頭角を現したのは、同社が“地盤”とする文教市場を担当した頃。「遠くて、しょっちゅうは行けない」顧客が多かったため、自前でメルマガ「OKIプリンタ情報」を発行して繋がりをもった。「プリンタ豆知識」コーナーなどは評判を呼んだ。メルマガは、販売に貢献する有力な営業ツールになったのだ。
こんなこともあった。ある大手流通卸のキャンペーンで全国1位の販売成績を収めた。これに報いるため、同社では、星宮と顧客を中国・深のプリンタ工場へ招待する“ご褒美”を与えたという。
「人と会話するのが大好き。仲間に恵まれ、仕事上のストレスはゼロ」。確かに、インタビュー中も堅苦しさをまったく感じさせない。相手を心地よくさせる“会話術”を身につけている。
趣味は多彩。乗馬や和裁をこなし、英会話学校へも通い、食べ歩きを楽しむ。公私ともに全力投球の毎日だ。(文中敬称略)
プロフィール
星宮 佳子
(ほしみや けいこ)■1973年7月、宮城県仙台市生まれ、34歳。■97年3月、宮城学院女子大学学芸学部音楽科卒業。■同年4月、保守サポート会社の沖電気カスタマアドテック・東北支社に入社。同社で新入社員として第1号の女性営業担当に就く。■05年10月、OKIデータ東北支店開設に伴い移籍。■06年10月、東北支店の係長に昇格。■好きな言葉は、聖書にある「地の塩、世の光」。