世界的実績のある暗号化ソフト「PGP」の3年連続アジアナンバーワンセールスにして、14社協業による提案「メール統制ソリューション」を中心となってまとめた。
2003年に入社。「今はキャリアアップを目指す時代。ハクをつけ、転職しようと考えていた」と笑う。新規ビジネスを企画するソリューション本部に配属され、米PGP製品を国内で販売するため、主幹となった。NSDは同一顧客のニーズを深耕する垂直型ビジネスモデルで高収益を誇るが、一方で「モノを売る」ノウハウがなかった。「会社四季報に載っている企業に片っ端から電話をかけたこともある」。手探りで「売り方」を身につけた。
04年、本格的にPGPの営業活動を開始。営業部に引き抜かれた。「『空気を読める』ことがすべてにおいて大事」。顧客の問題を理解し、その会社の決裁に必要な材料を集めるなど、問題解決の糸口を考える。別の業務で忙殺されても、顧客への電話は欠かさない。その積み重ねがトップセールスにつながった。
セキュリティや情報漏えい保険など、メールのリスク管理に関する製品・サービスを統合した「メール統制ソリューション」を立ち上げたのは、「顧客は個別の製品・サービスではなくソリューションなら興味を持つことに気づいた」ことがきっかけだ。自社で専門部署を持たず、協業により製品を取り揃える方法を思いつき、メーカーや販社に掛け合った。だが、温度差は激しかった。競合製品との機能重複も首を縦に振らない理由だった。だが、単品提供の限界という共通の悩みは抱えている。「相手も関心はもっているので、熱意で背中を押すだけだった」。この仕組みは大手銀行との業務提携という形でも結実した。
今は会社を移る気は消え失せた。「自分の作った仕組みで、将来的には最年少で部長になる」と意気込む。
プロフィール
櫻井 俊宏
(さくらい としひろ)1980年11月8日生まれ、神奈川生まれ。03年4月、日本システムディベロップメント(NSD)入社。ソリューション本部に配属され、暗号化ソリューション「PGP」の国内総販売元としてプロダクトを立ち上げた。04年9月、ソリューション本部から営業部へ転籍。05~07年、米PGP社より「アジア トップセールス」として3年連続表彰。NSD社内の06年度優秀社員表彰でMVPを受賞。08年4月、13社(現14社)協業によるメール総合提案「Total Mail Risk Management & Solution」を中心となって調整した。