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<セキュリティソリューション特集> 内部統制をキーワードとした市場が活性化 より基盤に近い対策に注目が集まる 前編

2008/03/13 19:56

週刊BCN 2008年03月10日vol.1226掲載

Sky 販売後のサポートにも注力し、安心と信頼を獲得へ
「SKYSEA Client View Ver.3」大幅機能強化

■顧客の声に応え、きめ細かい機能強化

 Skyが提供している「SKYSEA Client View」は、同社が蓄積してきたノウハウを余すところなく投入したインターフェースを皮切りに「使いやすさ」「わかりやすさ」を訴求。「ログ収集」や「ファイル追跡」など必要な機能を網羅し、使う側の視点に立ったソリューションとして、市場からも注目を集めている。

 その「SKYSEA Client View Ver.3」だが、08年3月にユーザーの操作性向上を目的とした機能強化が行われる。その多くは、実際のユーザーのフィードバックに応えたものだ。

 例えばWebアクセスログ。数多くのロギングツールは、Webのアクセスログを取得する機能を備えている。しかし、それがどんなページなのかを確認するためには、表示されているURLをコピーし、Webブラウザのアドレス欄にペーストしなければならない。「SKYSEA Client View Ver.3」の場合、管理コンソールのログ閲覧画面からWebアクセスログをダブルクリックするだけで該当のURLを開き、内容を確認できるようになっている。メールログについても改善が図られ、添付ファイルの有無や全体メールのサイズによってログに残すかどうか選択できる。これは、ストレージの圧迫を抑える狙いで搭載された機能だ。ネットワークの負荷を考慮し、リモート操作機能時の画面転送も工夫した。十分な通信帯域を確保できる場合、高画質の画面転送を行うが、十分でない場合は、画質を抑えることで帯域を確保する。

■導入後も安心できるソリューションを実現

 管理者負担を軽減させる機能強化も図られた。クライアントPCの障害によりハードディスクドライブの交換やOSのリカバリを余儀なくされた場合、端末機器名やコンピュータ名、IPアドレスなどの設定項目が重複してしまう場合がある。そのような端末は、資産管理ツールなどでは正しく管理できず、突き合わせ作業も生じてしまう。そこで、重複端末チェック機能を搭載し、指定の項目が重複している端末のみを絞り込んで表示できるようにした。ハードウェアに依存せず、既存の環境下でも利用できるというのも特徴といえるだろう。また、記録したログの保護を強化する目的で、資産管理データなどマスターサーバーに保存されているデータを定期的にバックアップし、障害発生時にリストアできるようにした。もちろん、バックアップソリューションなどで同様のことは実現できるが、追加投資不要で同様の機能が利用できることは、非常に大きな機能改善といえよう。

 今回の機能強化は、同社のサイトより無償のアップデータが提供され、既存ユーザーも無償で新機能を利用できる。リリースから数か月というタイミングで機能強化できた秘訣は、Skyが自社開発している点にある。OEM供給や外注などで開発を進めている場合、市場ニーズに柔軟に応えることが難しい。メジャーバージョンアップに向けた企画・開発にリソースを取られ、カタログやスペックに載らない操作性の部分は軽視される傾向が強いからだ。同社の場合、サポートチームが開発部内にあり、ユーザーの声が直接開発部にフィードバックされ、フットワークが軽い。このことも、素早い対応を実現する一因になっている。同社の場合、購入前の顧客に対してのアピールはもちろん、購入後のサポートも重視している。顧客が長期間にわたり、安心してソフトウェアを運用できるように、さまざまな展開を試みている。今回のような機能強化は、今後も随時行われていく予定だ。顧客企業のみならず、パートナー企業も安心して販売できるように、万全の体制を整えているのだ。

Sky=http://www.skygroup.jp/


(週刊BCN 2008年3月10日号掲載)

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