運用管理の需要が拡大機運にある。内部統制の観点から、企業ではシステムのログ監視を行う必要性が出てきているからだ。そのため、ITベンダー各社では新製品の投入が活発化しており、簡単導入が可能な新サービスを提供する動きも出てきた。

運用・管理工数を見直し、コスト削減を
ダウンロード販売など、新たなチャレンジも!

サーバー管理ツールの定番「HDE Controller

 HDEは、システム管理者の運用・管理工数を削減するため、サーバーの管理ツール「HDE Controller」を1999年から開発・販売してきた。

 「HDE Controller」は、Linuxディストリビューション上にインストールすることで、ウェブサーバーやDNSサーバー、メールサーバーなどの構築・設定・管理のほか、サーバーのサービスやログ監視などをわかりやすいGUIから操作できるツールだ。現在では、サーバー管理ツールの定番として認知され、5万クライアントを超える出荷本数を記録している。

 通常、Linuxサーバーの運用・管理を行う場合、コマンドやエディタの使い方を覚えなければならず、コンソールによる入力・設定変更が必要となる。Linuxの操作に長けていなければ、簡単な設定を行うことすら困難で、設定ミスを起こす危険性も高い。当然、サーバー管理者でなければ設定変更できず、負荷も増大する。その結果、ランニングコストが増えてしまい、これが企業課題となっているのだ。「HDE Controller」はゼロトレーニングで活用できるため、Linuxのスキルにかかわらず、誰でも操作できる。つまり、運用・管理作業も効率化できるということだ。これを導入するだけで、運用・管理工数だけでなく、コスト削減にも寄与する。

 「HDE Controller」は、現在、企業・学校向けの「Professional Edition」、仮想化環境で使用できる「Virtual Edition」、地方自治体・官公庁向けの「LG Edition」、ホスティング事業者向けの「ISP Edition」が提供されている。特に「LG Edition」については、リプレースの時期に重なったということもあり、非常に好調な売り上げとなっているとのことだ。

ユーザーニーズに応えた HDE Controller 6 ISP Edition

 2009年2月、「ISP Edition」の最新版「HDE Controller 6 ISP Edition」の販売が開始された。

 「“HDE Controller 6 ISP Edition”では、新機能としてメールセキュリティの強化が図られています。システムリソースの枯渇を解決するため、“RCPT TO検証”に対応し、“SMTP over TLS”“IMAP”“submissionポートにおけるSSL暗号化通信の強制”などにも対応しています」とプロダクト本部・マーケティング部 部長の山本有哉氏は語る。メールセキュリティの強化は、ユーザーからの要望に応えて追加・強化されたものだ。そのため、メールシステム自体を変更している。

 「HDE Controller 6 ISP Edition」では、さらに販売方法として、パッケージ販売のみならず、ダウンロード販売も始めている。ダウンロード販売は、HDEにとってこれが初めての製品となる。「これまで、パッケージ販売でのみ製品を提供してきましたが、“HDE Controller 6 ISP Edition”では、新しい市場開拓を狙っているということもあり、ダウンロード販売も行っていくことにしました」(山本氏)。さらに、有償オプションサービスとして「リモートサポートサービス」や「画面ロゴ変更」も開始されるという。これらも「HDE Controller 6 ISP Edition」から提供されるもので、高いニーズを誇っている。

 「リモートサポートサービス」は、HDEのサポート技術者が、顧客のサーバーにリモート接続し、問題の切り分けやトラブルシューティングを行うサービスのこと。「サポートでは、“HDE Controller”ではなく、サーバーの構築に関する項目も多く質問されます。そういった場合も、“リモートサポートサービス”であれば全て対応できるので、お客様により安心してサーバーの運用・管理にあたっていただけると思います」(山本氏)。

 このように、HDEでは、ユーザーニーズに応えながらさまざまな工夫を図り、「HDE Controller 6 ISP Edition」を発売した。「HDE Controller」は、今後、HDE製品との連携を強化し、HDE製品の中心をなすツールへと進化していく。常に新しいチャレンジを試みる同社の今後に期待したい。