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スーパーストリーム 「攻め」と「守り」でパートナービジネス拡大へ 来年発売のNX-V2を発表

2016/05/30 19:55

週刊BCN 2016年05月30日vol.1630掲載

 会計・人事給与システムERP「SuperStream」を開発・販売するスーパーストリームは4月21日、販売パートナー向けの年次イベント「SuperStream Partner Conference 2016」を開き、2016年度(17年3月期)の事業戦略を明らかにした。梅澤英之社長は16年度の経営方針として昨年度に引き続き、「『攻め』と『守り』」を掲げ「この両面でパートナービジネスを拡大する」ことを宣言。「SuperStream-COREシリーズ」の後継となる「SuperStream-NXシリーズ」への移行プログラムを本格化する一方、クラウドやグローバルビジネスを強化する。また、山田誠・取締役企画開発本部長が、NXシリーズの新機能やロードマップのほか、17年度にリリースする次期SuperStreamの方向性やビジョンを披露。SuperStreamは、既存ユーザーを大事にしながら、さらなる製品の進化を遂げようとしている。



NXシリーズは導入1000社達成

梅澤英之
社長
 SuperStreamは、15年時点で販売開始から20年を迎えた。15年度(16年3月期)は、単年度で新規導入社数が361社、累計導入社数が8120社に到達。このうち上場企業は、新規で20社、累計で752社を数えるなど、より大規模な企業への導入が進んだ。梅澤社長は「安定して高い評価を得ている」と、SuperStreamビジネスに追い風が吹いていると強調した。

 15年4月には、発売以来「『財務会計』『人事/給与』バックオフィス・マネジメントソリューション」として高い評価を得てきたCOREシリーズの「終息宣言」をしたため、COREシリーズから後継のNXシリーズへの移行プロジェクト(案件)が多く発生しているという。NXシリーズは15年度、累計で1000社の導入を達成した。

多田友也
取締役営業技術本部長
 多田友也・取締役営業技術本部長は、「15年度は、終息宣言により既存顧客で他社への入れ替えが増え、厳しくなると予測した」。ところが、過去3年と比較しても、15年度の新規導入社数は増加したという。製品販売が好調に推移する一方で、サポート終了まで移行がピークになり、「NXシリーズの『認定技術者』が不足するため、早急な育成が必要」(梅澤社長)と、パートナーと共同で「移行コンソーシアム」を立ち上げた。

 移行コンソーシアムは、親会社であるキヤノンITソリューションズと資本参加した日立システムズ、スーパーストリームの3社で構成。SuperStreamを販売するパートナーに対し、移行に必要な基盤や支援ツール、移行に関連するサービスの開発・提供を行う。また、認定技術者を20年までに現在の291人から400人に増やし、移行をスムーズに行う体制を整える。

クラウド提案モデルを拡充へ

 SuperStreamのボリュームゾーンは、年商100億~300億円の企業だ。ところが、NXシリーズを発売して以来、年商500億円以上の企業への導入数が増加傾向にある。最近のユーザーの傾向として、多田取締役は「グローバル進出の流れが顕著であるほか、クラウドの活用を検討する企業が増え、さらには課題解決型のシステムを求める傾向になった」と話す。13年には、調剤薬局企業の詳細事例を整理し「提案モデル」を用意したところ、パートナーが同業種6グループの受注を獲得した。16年度も、こうしたトレンドや市場特性を注視し、課題解決型のソリューションをパートナーの強みを生かして展開する。

 クラウドのニーズの高まりを受け、同社は現在、パートナーと「NXーSaaS」の差異化モデルを「インフラ」「移行・導入」「付加価値」「グローバル」に分類し拡充している。パートナーオリジナルのモデルとしても、販売管理連携クラウドや病院向け医療ERP、予算管理・多軸分析連携クラウドなどを新たに展開する。

 クラウドを含め「攻め」の一環としては、パートナーのグローバルビジネスの拡大支援も充実させており、最近では、COREシリーズの既存ユーザーの海外進出が目立っている。同社は15年度まで、海外進出する日系企業向けに、シンガポールやマレーシアなどの現地パートナーとの連携を強化するなど、支援体制を構築してきた。シンガポールでは新たに、現地での提案・導入・保守の体制をCosmoSummit Singaporeに構築した。タイでは、キヤノンマーケティングジャパングループで、日系企業向けビジネスを展開するMaterial Automation(Thailand)のグローバル固定資産管理「EZDP」とSuperStreamを連携して販売を強化している。今年度は、現地パートナーと共同でセミナーなどを開催し、日系企業の課題やニーズを再確認した内容をフィードバックする活動を強化する一方、ASEAN各国にこうしたビジネススキームを拡大する。

次期製品でUIにWPFを採用

山田 誠
取締役企画開発本部長
 イベントの最後には、山田取締役が16年度中に実施するNXシリーズの機能改善や17年度にリリースする次期バージョン「SuperStreamーNX V2(仮称)」の製品コンセプトを明らかにした。

 NXシリーズは、15年5月に加えたグループ経営管理(BI)/モバイルオプションと16年1月に搭載した電子債権・債務を含め、現在までに22のプロダクトを提供中だ。

 次期バージョンについて、山田取締役は「日本の会計・人事を、もっとやさしく、もっと便利にする。SuperStreamを再定義する。世界を驚かすフレームワークを構築する」と、シンプルな操作性で評判のCOREシリーズのよさを継承しつつ、ユーザーから得た声やノウハウ、想いをすべてV2に投入すると宣言した。

 具体的には、「既存ユーザーの操作性が『変わらないこと』を大前提」(山田取締役)に、21年10月にマイクロソフト製ウェブブラウザ用プラグイン「Microsoft Silverlight」のサポート終了に対応するため、ユーザーインターフェース(UI)をWPF(Windows Presentation Foundation)に刷新する。これによって、UIはフラット・ユニバーサルデザインになり、操作性が洗練化し、フリーレイアウト機能を搭載することで入力画面のレイアウトを最適化できるほか、新機能として「Pivot Report」形式の集計レポートが搭載されたり、帳票レイアウトをユーザーがExcelで設計できるようになる。

 山田取締役は、「機能面だけでなく、会計・人事のあらゆるマスタデータをインターネット経由で連携する“Internet of ERP”と呼ぶサービスの提供も計画している」と、パートナーに期待をもたせる進化の方向性を語ったうえで「SuperStreamの進化は止まらない」と締めくくった。次期バージョンのコンセプトを含め、SuperStreamの進化が期待される。
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外部リンク

スーパーストリーム=http://www.superstream.co.jp/