菱洋电子(上海)(菱洋エレクトロ上海)が販売するクオリカの「ATOMS QUBE」は製造業が必要とする標準的な生産管理の機能をクラウドで提供することで、低コストと短期導入を実現。受注から購買、生産工程、出荷、在庫を中心とする製造業に必要な最低限の管理機能が半年程度の短期導入で利用できる。人件費が上昇を続ける中国で、従来以上に業務の効率化を図り、固定費の削減が求められるなか、生産管理のシステム化の有用性は規模を問わない。

栗城利章
海外営業本部
海外システム
情報機器営業部
部長代理
 「エクセルでしっかりと管理してはいるが、どうしても各部門や担当者ごとに仕様が異なり統一されておらず、お互いのデータがリアルタイムに一致せず、部門間の認識がずれる可能性が高い」と、栗城利章・海外システム情報機器営業部部長代理は日系企業の生産管理のリスクを指摘する。

 ATOMS QUBEは主に中堅・中小規模の製造業に特化し、エクセルで十分に対応できない一元的な生産管理を実現。豊富な機能を備えた高価格帯のパッケージとは一線を画し、本当に必要な最低限の標準的な機能に絞り込むことで低コストと短期間での導入を可能とする。

 クラウドサービスのため、サーバーなどのインフラを自社で買い揃える必要がなく、専任のITシステム担当者を抱えていない多くの中堅・中小規模の製造業は生産管理の実務に専念できる。また、インターネット環境さえあれば、出張先からでも生産状況をリアルタイムに把握でき、日本本社の関連部署にIDを付与しておけば、月次の出荷状況や会計関連のデータなど定期的に求められる情報を中国側で毎回用意する必要がない。

 生産に関する数値を正確かつ効率的に管理することは、無駄な在庫や材料、手作業などの非効率な作業を削減し、固定費を抑制することで結果として経営上のキャッシュフローを改善する。さらに、「生産管理をシステム化する過程が従来の業務フローを見直す機会となり、重複した作業手順を改めることでコストダウンにつながる」(栗城部長代理)といった効果も期待できるという。

 ATOMS QUBEは中国ですでに50社近くの製造業で利用されており、菱洋エレクトロ上海はここ3年間で14社(導入中を含む)の導入を手がけている。2015年からはタイを中心に東南アジアでも日系企業への導入サポートを開始し、実績も順調に伸ばしている。