中国で主力の給湯機器を中心に製造・販売を手がけるノーリツ中国は、経営企画部門がデータを分析する目的で2011年にBIツール「Dr.Sum EA」を導入した。15年からは、コールセンターで収集する顧客情報と連携して品質管理の向上にデータ分析を活用する。今後は基幹システムと財務システムのデータを統合して、全社で分析できる共通のBI基盤を構築する方針だ。

ユーザー概要
社 名:ノーリツ中国/能率(中国)投资有限公司
売上高:約200億円(2015年12月期)
従業員:1600人
製 品:Dr.Sum EA
導 入:2011年

 Dr.Sum EAを導入する以前、ノーリツ中国の経営部門では販売戦略を策定するデータの集計と分析にエクセルを利用していた。しかし、「エクセルでは情報が収まりきらなくなり、思うような集計や分析が十分にできなかった」(長尾謙一郎・情報システム部部長)という。

長尾謙一郎 情報システム部部長

 そこで、「日本本社でも利用している製品でなじみがあり、その実績から安心して使える」と選んだのがDr.Sum EAだ。導入以来、その活用は経営部門だけに留まらず、全社のBI基盤に向けて利活用の幅を拡げている。

 例えば、コールセンターでは購入した顧客からさまざまな情報が寄せられ、重要な顧客情報として管理されている。なかでも、修理に関する情報は品質管理部門にとって今後の商品開発に生かす貴重なデータだ。「中国は国土が広く、顧客が使用するエリアによって水質やガス質、気温、その他の自然環境によって故障の原因が異なる」(長尾部長)。利用者の利用頻度や時間、使用年数、設置状況など、さまざまな顧客情報システムのデータをDr.Sum EAで分析し、特定のエリアで同じような故障原因による修理が集中していれば、それは商品の品質改善に重要な情報となる。長尾部長は、「これまで経験や感覚に頼ってきた部分を数値化して定量的に分析することで、中国事業の質を高めることができる」と説明する。

 現在、運用している基幹システムと財務システムのデータをDr.Sum EAで統合し、各部門が求めるデータ分析を標準化する試みも進行中だ。「他部門が日常的に分析している内容をイメージしてもらうことで、自部門が気付いていなかった分析のニーズを顕在化させることができる」(長尾部長)。こうした取り組みを進めることで複数部門に共通する分析テンプレートが作成でき、分析作業の省人化や標準化を進めることができるという。