ビジネスシーンで好まれるマイクロソフト表計算ソフト「Microsoft Excel」ライクなUI(User Interface)を実現する開発支援ツールを提供するグレープシティ。クラウド分野へと事業領域を広げるにあたって、Salesforceプラットフォーム上での製品開発に注力している。こうした背景から生まれたのが「GrapeCity Spreadsheet for Salesforce(GrapeCity Spreadsheet)」である。

SalesforceにExcelの操作性

 「SalesforceにExcelライクなUIを提供する」。GrapeCity Spreadsheetのコンセプトである。多くのビジネスパーソンは、Excelを活用していて、そのUIに慣れている。クラウドの利便性を保ちつつ、データ活用の幅を拡げるには、ExcelライクなUIが有効というわけだ。

明石直樹
第3ツール開発事業部
プロダクトマネージャ
 「ExcelからSalesforceに移行したユーザーから、操作で戸惑うとの声があった。Excelであれば簡単にできることが、Salesforceでは複数の画面を使って操作しなければならない。とくにExcelは複数データを一つの画面に表示でき、変更も更新も簡単にできる。そこで、ExcelライクなUIをSalesforce上で提供できるアプリケーションを開発した」と、明石直樹・第3ツール開発事業部プロダクトマネージャは、GrapeCity Spreadsheetの開発経緯を語る。

 GrapeCity Spreadsheetは、Salesforce上にインストールし、アドオン形式で利用するアプリケーションである。「システムに登録されているデータを一覧で見たい」「データの変更を一括で行いたい」といったExcelでは一般的だが、Salesforceでは提供されていない操作を可能にする。

Salesforce上でExcelライクなUIを提供する「GrapeCity Spreadsheet for Salesforce」。
クラウド型社内SNS「Chatter」とも連動

日々の入力業務にも有効

 GrapeCity Spreadsheetでは、Salesforce上のすべてのデータが利用できる。複数のテーブルをリンクさせたり、フィルタ機能でデータを絞ったりすることも可能だ。

 「Salesforceを利用している企業は、Excelでは扱えないような多くのデータを保有している。ただ、Excelでデータを利用したいというニーズは根強い。そこで、フィルタ機能を使って、必要なデータのみをGrapeCity Spreadsheetに表示するという使い方を想定している」と明石プロダクトマネージャ。GrapeCity Spreadsheetは、日々の入力業務でも十分に機能するとしている。

 「GrapeCity Spreadsheetに表示したデータは変更でき、Excelのように条件を付けて一括で変更することにも対応している。例えば、客先の住所が変わった場合、該当者を抽出して、一括で変更すればすむ。また、新たなデータの追加ができ、コピー&ペーストといった操作もExcelと同様で、細かなところで実作業の役に立つ」と、明石プロダクトマネージャは語る。GrapeCity Spreadsheetは、SalesforceにExcelライクなUIを提供するだけでなく、“Excelライクなデータ活用”も実現するというわけだ。ちなみに、入力したデータはSalesforceのチェックが機能するため、不正な値はエラーとなり、更新できないようになっている。

 GrapeCity Spreadsheetで表示するデータは、ユーザー自身が「View」として設定でき、そのViewの保存や共有もできる。よく使うViewをお気に入りとして設定することも可能だ。

チャット機能も有効活用

 GrapeCity Spreadsheetは、クラウド型社内SNS「Chatter」とも連動している。GrapeCity Spreadsheetに表示したレコードに対して、Chatterから指示を送るといった使い方ができる。

 「例えば、商談のレコードで、Chatterから次に誰が何をやるかの情報を入力しておけば、ToDo管理ができる。電話する、訪問するといった活動の履歴も紐づく。これらはSalesforceの標準機能でも実現可能だが、たくさんの画面遷移が必要」なため、明石プロダクトマネージャは入力作業の効率化に大きく貢献するとしている。

 「UIでSalesforceの働き方を変える」。ExcelライクなUIの有効性をよく知るグレープシティだからこそ誕生したアプリケーションといえそうだ。

Salesforce上でExcelライクなUIを提供する「GrapeCity Spreadsheet for Salesforce」。クラウド型社内SNS「Chatter」とも連動