国をあげて本格的な取り組みが進もうとしている「働き方改革」の実現に向けて、IT化による生産性向上や業務効率化が叫ばれている。一方、ユーザー企業にとっては、どのような製品・サービスを導入すればいいか分からない状況にあるのも事実だ。そこで、常に最新デバイスが利用できるサービスの提供でユーザー企業による働き方改革の実現に力を入れる横河レンタ・リースの金川裕一・代表取締役社長と、最新テクノロジーの提供で積極的に働き方改革に取り組むインテルの井田晶也・執行役員セールス・チャネル事業本部本部長に、働き方改革への取り組みを聞いた。

――「働き方改革」という観点で、自社ではどのような取り組みを行っていますか。
 
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インテル
井田晶也
執行役員セールス・チャネル事業本部
本部長

井田 働き方改革として、当社では「モバイル」「ソーシャル」「アナリティクス」「クラウド」という四つの柱があります。モバイルでは、世界62か国、134のオフィス、約9万人の社員すべてに対して「2in1PC」もしくはモバイルPCやスマートフォンなど、複数のデバイスを導入しています。これは17年前に始めました。そのモバイルを使って、外出先でも社内会議や社員間のコミュニケーションがとれるようにしているのが、ソーシャルです。アナリティクスに関しては、現在、出退勤の管理や給与明細、経費精算などを自動化しているのですが、今後は、非構造化データの分析も含めてマシンラーニングの活用で社員が業務しやすい環境をつくっていきます。最後のクラウドでは、クラウドの管理によって、社員がいつでもどこでも複数の機器でアプリケーションが使える環境を整えています。結果として個々の働き方に関して生産性を高めているというのが現状です。
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横河レンタ・リース
金川裕一
代表取締役社長

金川 当社では、さまざまなデバイスの活用などで、いつでもどこでも柔軟に働ける環境を整える「Workspace as a Service」(働く環境に合わせて、安全・便利に利用できる期間サービスの提供)をキーワードに、お客様に対してPCにデータを保存しない「データレスPC」ソリューション「Flex Work Place」を提供しています。これは、当社がこれまで取り組んできたことを生かしたものになっています。また、SIM搭載モバイルPCのワンストップレンタルサービス「WosMo」も提供しています。これも当社の営業担当者が業務で使っているもので、当社をショーケースにして、お客様にサービスを提供することを基本にしています。営業が実際に使って、お客様に実体験を伝える。これを行うことが、お客様に対して、インパクトや価値を与えることにつながります。
――自社で取り組んだことがユーザー企業へのサービス化につながっているということですが、それぞれの社内でのお立場から働き方改革について、どのように考えているのでしょうか。

金川 工場などで生産する定型業務以外、例えば、クリエイティブ業務などは場所を選ばないといえます。家でもカフェでもどこでもおこなうことができます。これまではオフィスに人数=机や椅子でしたが、それは違うということです。当社もオフィスを移転する際、「人数分の机と椅子は不要」と担当者に伝えました。もちろん、社員同士がフェイス・トゥー・フェイスでコミュニケーションをとることは重要ですが、いつも出社しなければならないというわけではなく、出社して業務をすれば生産性の向上につながるとは限らない。常にフェイス・トゥー・フェイスでコミュニケーションを行わなくても、テレビ会議やSkypeなどツールが発達していますし、働く場所を選ばなくてもすむツールはたくさんあります。働きやすい環境をITが補ってくれるということです。それに、経営者からしてみれば、オフィスが省スペースとなって、固定費の削減にもつながるという利点もあります。

井田 当社も、営業担当者がフリーアドレス化となっています。机や椅子は全営業担当者の8割程度です。これでトラブルがあったことはありません。だからこそ、お客様にも提案できる。これは、PCなどデバイスがかなり進化しているからだといえます。場所を問わずにパフォーマンスが発揮できる。一方、PCを持ち出すということに関して厳しい企業もあるといえますが、だからこそ新しいPCではセキュリティを重視した機種が多いといえます。ただ、最新機種が出たからといって常にリプレースできるほど予算をもっていないという企業も多い。そこで、横河レンタ・リースさんが提供しているPCレンタルとFlex Work Place の組み合わせが効果を発揮します。

――Flex Work Placeが働き方改革につながるということですか。

金川 Flex Work Placeは、管理負担をかけずに利便性とセキュリティの両立を実現するサービスです。データレスPC環境を提供し、外出時に万が一、PCを紛失・故障しても、情報漏えいやデータ消失を防止できます。そして、PCレンタルを組み合わせることでサブスクリプションモデルであるため、最新のデバイスを使うことができる。ITがこれだけ進化している一方で、コスト面で最適なデバイスを導入できないという企業も多く存在します。必要なときに最適な環境が働き方改革には必要になってきます。IT化という点では、安価に利用できるということが働き方改革につながると考えています。

井田 当社のCPUが年を追うごとに進化し、PCの軽量化が進んでいます。これは、モビリティ化を後押ししており、かつてないほどの大きな変化を遂げているといえます。このような環境を、お客様が手軽に使える。そういった意味では、PCレンタルとFlex Work Placeの組み合わせは最適なソリューションといえます。

――確かに、最新のデバイスをいつでもどこでも使えるという環境は働き方改革につながりますね。

金川 今後は、「成果」で働けるかどうかということが重要になってきます。私が若い頃は、黒電話と鉛筆が業務の基本でしたから生産性が悪かったのは否めません。しかし、今はIT化によって効率的に業務をこなすことができる。なのに、なぜ残業が減らない企業が多いのか。今のデバイスやツールを使えば、確実に仕事は早く終わると思います。

井田 例えば、子どもが病気になったとき、父親もしくは母親が「病院に連れていかなければならない」「看病しなければならない」などの理由で会社を休んだり、もしくは我慢しながらも子どもを家に置いて出社したりするケースがありますよね。これは、果たしていいことでしょうか。このような状況を打破するのが、2in1 PCと「インテル Unite」による「コラボレーションの促進」です。インテル Uniteは、スマートな会議を実現する会議室ソリューションで、出席者がどこからでもワイヤレスでセキュアに会議へと接続・参加できるというものです。子どもを看病しながら、必要なときに会議に参加する。これが働き方改革につながるといえます。

――ただ、働き方改革に向けたIT化については、何から始めればいいのかがわからないユーザー企業もあるといえます。

井田 都心でも一人一台のPC環境を実現できていない職場もあります。これを変えるだけでも大きく改善できます。かつて一人一台の携帯電話で業務が大きく変わりましたよね。PCを一人一台にするのも、それと同じです。しかも働き方改革の、はじめの一歩になります。

金川 最新のデバイスを最適な環境で使えるのがいいと思います。ただ、先ほど申し上げたように、お客様はあまりIT化に予算をかけられない。それでしたら、月額料金などでPCが使えるようにすることがIT業界の使命です。それを実現したのがPCレンタルということになります。クラウドサービスの需要が増えているなか、最新のデバイスを月額料金などのサブスクリプションで利用する。それが、今の時代に適しているといえます。月額料金での利用でしたら、リースを適用するという選択肢もありますが、PCレンタルは常に適したデバイスが使えるというのが最大の強みで、働き方改革でIT化するというニーズにマッチしているのです。

――改めて、働き方改革に向けたIT化の必要性とは。

金川 常に最新のデバイスが、働き方改革につながります。お客様がサブスクリプションを使う環境を広めていき、当社としてはPCレンタルとFlex Work Placeの組み合わせでIT導入の文化を変えていきます。

井田 いつでもどこでも業務が遂行できるという環境、とくに場所を選ばないというのは、大きな視点でみれば拠点がどこであろうと関係なく、都心や地方を問わずグローバル化を実現することにつながります。グローバル競争に打ち勝つためにも、働き方改革に向けたIT化に取り組むことが重要と確信しています。

――ありがとうございました。
 
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週刊BCN+ 読者アンケート
「働き方改革」の実現に向けたIT活用に関するアンケート
http://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_workstyle_it/