AIやRPAによって、経理・人事業務の在り方が変わろうとしている。これらの業務は今後、どのように変化していくのか。9月に東京都内で開催された「SuperStream Forum」では、「RPAの活用から働き方改革を考える」をテーマに、未来に向けて経理・人事部門の在るべき姿が示された。

AIがもたらす失業時代 新しい働き方の探求が大切

 
山田 誠
スーパーストリーム
取締役
企画開発本部長
 労働人口の減少によって人材不足が深刻化する今、多くの企業でIT化による属人性の排除や業務の効率化が避けられなくなっている。近年では、業種を問わず、あらゆる分野でAIを活用したソリューションが登場しており、業務で利用されている。

 AI活用はこれからの職業の在り方に大きな影響をもたらす。AIによって消滅する職種は何かという議論がしきりに聞かれる中、従来は単純作業を行う職業こそがテクノロジーに仕事を取って代わられる存在だったが、今では頭脳労働を行う職業や専門性の高い職業の多くがAIによって置き換わっていくと予想されている。それは医師や弁護士、翻訳者といった専門職だけでなく、一般企業の中で経理・人事などの特定業務を行う職種にも当てはまる。今やあらゆる企業にとって、AIの導入を見据えた新しい働き方を考えなければならない時代が到来し始めている。

画像解析AIとRPAを融合 オフィスロボットを用いたデモも

 こうした背景を踏まえ、イベントのKeyNoteに登壇したスーパーストリームの山田誠・取締役企画開発本部長は、「SuperStreamのプロダクト責任者が予測する『2025年、激変する経理・人事の姿』」と題して講演した。山田取締役は、会計・人事給与システム「SuperStream-NX」の最新情報と今後のロードマップを示しながら、SuperStreamがどのように新しい経理人事の在り方を支援できるのかを語った。

 「SuperStreamは20以上の会計・人事給与に関連する機能を提供し、80を超える製品とのパートナーエコシステムを構築している。2020年までに統合会計、固定資産、手形、人事給与、グループ経営、システム連携、オフィスロボットをテーマに機能拡張を施していく」と山田取締役は説明する。

 経理・人事部のこれからを考える上で、特に注目されるのがオフィスロボットだ。オフィスロボットは、SuperStreamのルーチン業務をRPAとパッケージ化して提供する機能のこと。パラメーターをExcelで設定することでRPAシナリオ作成を不要にする、テンプレートを使って作業効率を大幅に削減できるなどの特徴がある。

 「今までのコンピューター時代は、人が道具で作業を効率化する時代。だが、これからのロボット時代は、人とロボットが融合して未来を予測していく時代だ」と山田取締役は話す。

 その具体例として、ロボットによるルーチン業務の代行、ロボットへの音声での命令、企業間取引や領収証などの電子化・ペーパーレス化、画像解析AIとRPAを連動させた自動仕訳、AIによる問い合わせ対応などを挙げる。また、オフィスロボットを使って、さまざまな業務を自動化するデモも披露。その上で「人とロボットが融合することで生産性が飛躍的に向上する。新たな価値・気付きも生まれる。25年の人とロボットが共存する時代に向けて準備を進めていきたい」と訴えた。

SuperStreamのパートナーによる事例講演も多数

 会場ではこのほか、事例講演として日立システムズによる「経理部門はどう変わる?事例にみる経営情報基盤構築のポイント」や、キヤノンITソリューションズによる「『攻めのIT』は経理・人事部門から!~超高速開発ツールを利用した導入事例をご紹介~」などを開催。TISによる「e-文書法対応、業務効率と経営貢献の両立に成功したスマート会計基盤構築事例」では導入事例として三桜工業の担当者も登壇。ほかNECソリューションイノベータによる「会計業務改革!導入事例から学ぶ経理部門の価値向上」などの注目講演が行われた。閉幕後はユーザー会の集い「SuperStream User's Day」も開催され、最後まで熱気あふれるイベントとなった。
 
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