UPSソリューションズ(UPSS)が昨年9月にリリースした「Integ Monitor」は、電源管理に特化した統合監視ソフトウェアだ。UPSS製UPSや主力製品であるシャットダウンボックスのほか、メジャーな全てのメーカーのUPSに対応し、UPSSの保守サービスに含まれる。直感的に操作でき、ログ情報の収集から問い合わせメール作成・送信をワンクリックで行うことができるため、トラブル時の初動対応を大幅に軽減するだけでなく、プロアクティブな対応にも寄与するという。
 
「Integ Monitor」の管理画面


マニュアルレスで操作
監視対象10台までは保守に付与

 UPSSは、UPSメーカーとして製品をラインアップするだけでなく、他社製品も取り扱う。

 「最適な製品の選定から導入・保守までをワンストップで提供するUPSのマルチ・インテグレーターを自負している」と川本崇司・東日本統括本部ゼネラルマネージャーは強調する。UPSSの技術営業部メンバー全員が電気工事士の資格を保有。電源環境に関する構築・保守・点検といった現場対応の多くを、その場で解決することも可能にしている。
 
(左から)川本崇司・東日本統括本部ゼネラルマネージャー、
山田システムエンジニア、善財サブマネージャー

 「Integ Monitorも、技術と現場の双方をよく知っている当社だからこそ理解できるニーズを捉えた製品で、電源ソリューションで価値をお客様と共創する、というサービス指向の一環として誕生した」と川本ゼネラルマネージャーは力を込める。

 サーバーやストレージに比べて、電源保守の優先順位は決して高くはない。特にUPSは通常は触らないものであり、アラートやシステム障害の発生時にだけ急きょ、対応が求められるケースがほとんどだ。「実は、お客様先に赴くとUPSのアラートランプが点滅したまま気付かれずに放置されていることも少なくない。そうなると本当に必要な時に、せっかく導入したUPSが機能しない。企業の大小や業界を問わず、多忙なシステム管理者様は手が回らずこうした事情を抱えている」と善財康博・セールスマーケティンググループサブマネージャーは説明する。
 
善財康博
セールスマーケティンググループ
サブマネージャー

 さらに「UPSはお客様が製品選定するよりもサーバー導入やシステム構築を担当するSIer様が選定するケースが多いため、ユーザーは知らず知らずのうち、さまざまなメーカーのUPSを使用されている」と現状を語る。

 そこでInteg Monitorは、多忙なシステム管理者をターゲットに電源特化のシンプルな監視ツールとして開発した。「マニュアルレスをコンセプトに分かりやすいUIによって直感的な操作ができ、さまざまなメーカーのUPSをまとめて管理することができる。UPSと連携して停電時にサーバー、ストレージなどの機器を安全に停止・起動させる当社のシャットダウンボックスの管理も可能」と山田淑宣・技術部テクニカル・サポートグループシステムエンジニアは話す。各UPSメーカーは独自に管理ツールを用意しているが、その管理対象は自社製品だけであり、複数のメーカーのUPSが混在すると、それぞれ別ツールで管理が必要なため、システム管理者に余計な負荷になる。それが解消されるメリットは大きいはずだ。
 
山田淑宣
技術部テクニカル・サポートグループ
システムエンジニア

問い合わせ時の手間を大幅に削減

 善財サブマネージャーは、「Integ Monitorは、UPSSのUPSオンサイト保守サービスに監視対象10台までのライセンスが含まれており、UPSS製品を導入したSIer様は独自のサービスを付与してお客様へ提供することも可能だ」としている。なお、別途ライセンスを購入することで、最大300台までのUPSの監視が可能だ。

 「当社から多く製品を導入されているお客様には、個別のライセンス対応も行っている。また、古い製品のため購入先が分からないといった保守契約の対象外の製品の問い合わせについても、ログから回答可能な範囲で一次解析を実施している」と山田システムエンジニアは説明する。

 Integ Monitorの機能は、UPS情報の収集から、障害検知、通知、保守対応まで幅広い。情報収集では、UPS自体の基本情報とバッテリの状態や寿命情報の管理、アラーム管理、イベント管理、UPSステータス情報を管理できる。管理画面にUPS製品のイメージ画像が表示され、対象製品を間違えることもない。

 UPSから情報を取得するタイミングをユーザーが設定したり、複数のUPS製品をグルーブ化して管理したりと、環境に合わせた管理が可能だ。ノード名をクリックすることで、UPSの詳細画面を確認することができ、各種状態はアイコン表示によりひと目で把握できるように工夫されている。UPSに異常が発生している場合は、イベントログとして、異常の内容や受信したトラップを表示する。

 「異常が発生して当社に問い合わせをする際も、問い合わせメールの作成・送信までに必要な工程は、プルダウンメニューから選ぶだけでのワンクリックで行うことができ、サポートなどに必要なUPSのログ情報は自動収集されてメールに添付される。これにより、問い合わせフローと所要時間を圧倒的に軽減することができる」と山田システムエンジニアはアピールする。

 善財サブマネージャーは、「お客様の電源環境の一括管理が可能になることで、業務負荷を軽減しつつ保守サポートのレベル向上を図ることができる。また、お客様の満足度向上にも貢献できるはず」と強調する。今後、UPSSでは監視対象となる製品を拡大していくほか、サービス面での付加価値の提供と共創に一段と力を注いでいく。