HPEに感じた
オープンカルチャー
――SIサービスのディメンションデータ、オープンソース(OSS)ビジネスのレッドハットと、これまで望月社長はサービス、ソフトウェア畑で活躍されてきたという印象です。新たにハードウェア主体のビジネスに挑戦される理由を教えてください。よくその点を指摘されるのですが、私はIBM出身であり、80年代から90年代まで同社のビジネスモデルはハードウェアを中心としたものでした。汎用機に始まり、オフコン、サーバー、PCという変遷を20代から30代で経験してきたので、ハードウェアビジネスには土地勘があります。
そして現在のHPEは、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアやサービスも提供しています。IBMでのキャリアを振り返ると、ハードウェアの営業でスタートして、それ以降にソフトウェアやSI、アウトソーシングとサービスを含めた提案活動の経験を積んできました。そういう意味では、違和感は全くありません。
――なぜ今回、日本HPEを新しい活躍の場として選ばれたのでしょうか。
私が5年間在籍していたレッドハットにとって、HPEは世界で最大規模のパートナー企業の1社であり、日本でも以前から協業の機会はありました。その中で、HPEという会社に対する理解も深まりましたし、素晴らしい点も見えていました。
HPEの素晴らしさは、自社のハードとソフトを持ちながら、業界でベスト・オブ・ブリードの製品を含めた提案と実装をしているところです。自社製品にこだわらずに、OSSベースの優れた製品を躊躇なく担いで実装できるのも魅力でしたし、協業した際のHPEのメンバーがオープンなカルチャーを持っていて、レッドハットのカルチャーと相通ずるものがあると感じていました。市場での要望を把握し、それに対して機敏に動こうという意識が高い会社だと思います。